自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

大阪大学のオンライン授業。大人と子供の違い。

大阪大学でオンラインの授業を行いました。大学入学してまだ2週間ちょっとしか経っていない生徒たち。色々な話をしました。

 

大阪大学に入るために死ぬほど勉強した生徒も多く、もちろん浪人した子も多くて。なので受験に受かるということに全力を注いでやってきたけど、「入学したら、こういうことをしたいので、受験勉強しています、とはならない生徒」も多々いる感じもします。

大阪大学に入るために、目標を絞って他のことを考えないで、頑張ったということですね、むしろ他のことを考えていたら、受験勉強に集中できないし...みたいな。

 

私の義理の父も東京大学でずっと教えていたので、よく話していましたが、受験勉強を頑張った人たちは、5月のGWあたりに「荷下ろし現象」が起きる生徒が結構いるということ。

受験を頑張った。目標大学に入れた。よかったー。4月には大学の履修科目も決まった。よしやることすべてできた。ほっ...。みたいな5月のGW。

一体何のために難関大学に入ったのか?何をしたかったのか?となります。周り(親や先生、塾など)の期待や、注目もなくなってきて、ほっとするのと同時に、「受験終わった。周りの期待に答えられた」みたいになり、そのプレッシャーという名前の荷物を下す。しかし、誰も大学に入ってからは、こういうことをしなさいとは言ってくれません。

 

私が授業で話すことはいろいろあるのですが、今回一つ言い忘れたので、ここに描いておこうかと。たまに学生から出る質問で、私が大好きな質問。

「子供と大人の違いはなんですか?18歳が成人と言われても大人になった感覚があまりない」私の回答は、

子供と大人の違いは子供は問題を大人がいつも提示してくれる。例えば、勉強にしたって与えられた問題を解く。友達との揉め事や自分が社会で起こした問題も、こういう問題がある。さて、どうするか?となったときに、謝りに行ったほうがいいんじゃないか?とか、親がいろいろ教えてくれます。

けど、大人になると社会の問題自体を自分で見つけないといけない、問題に気がつく力がいるということです。

会社でも学生の時みたいに、与えられた仕事(問題)だけをこなしていると、学生時代は、それでそこそこ出来てうまく行っていても、大人になると問題も自分で気がついて探さなといけないので、気がついた時には、遅くなっていることがある。ある日会社に行ったら、会社がヤバくやっていたり、家族だって、うまく行っている仲良し家族と自分が信じて、あぐらをかいていると、突然家族やパートナーが別居してしまうことだってあるでしょう。その時に胸に手を当てても、知らず知らずのうちに問題を見逃していたので、わからないわけです。

 

こういう話もしようと思っていたけど、時間切れ。他の大事なことは大体網羅して話せたので、まぁいいかな。

思い出したのでここに描いておきます。大阪大学のみんなで、私のサイトに辿り着いてくれた人、こういうことも言いたかったのよー。けど、みんな真剣に質問もたくさんしてくれて、ありがとう。みんなと作れた本当に素敵な授業時間でした。ありがとうございました!