香穂は、高校4年生*1ですが、今年は、
「好きな課目を重点的に取る」
と決めていたそうです。
というのも、香穂は、高校3年までに卒業に必要な単位は、ほとんど取ったため、高校4年は、週に2回学校にいくだけでもよかったのですが、自分が好きな芸術系は、必須課目じゃないためにとれなかったそうです。なので、今年は、好きな学科が半分くらいある、ビッチリのスケジュールにしていて、最近は、朝7時半から夜10時まで学校にいる日もあるくらいです。
そうなると、結果的に成績も良くなる訳で、ストレートAを取って帰ってきました。（日本でいうオール5)
そりゃ、そうだ。半分くらいは自分の好きな芸術系の課目で、毎日、学校に遊びに行ってる感じがするくらい楽しいらしいので、そうだろう・・。
そんな学校から、手紙が来ました。学校名が入った封筒で、宛名が私と香穂宛になってる・・。
「えっ？呼び出し？なんだろう・・。私、なんにも悪いことしてないけど・・・。前の携帯事件くらいだな*2」
というので、
「えっーーーーあれは、私が悪いから呼びだしだったら、私も一緒にあやまりに行くよ。ごめんよぉ」
といって、二人でこわごわ手紙を開けたら、中身はこうでした。
親愛なる香穂へ
この半年の学期で、ストレートA(日本でいうオール5)を取ることができ、おめでとうございます。
あなたのこの学校の勉強に対する献身的かつ意欲的な態度が、他の生徒がもっと高いレベルを目指すような行動力を与えています。
あなたのこの貢献のおかげで、先生達は、大変喜んでいます。
時間が許せば、あなたよりモチベーションや能力が少ない友達を助ければ、あなたは、より達成感を感じます。
もしできれば、他の生徒に手を差し伸べて、もっと高い点数を取るようにモチベーションをあげてください。
あなたのガイダンスカウンセラー（進路指導員）として、私は、あなたのことを大変誇りに思います。
来学期もこの成績を1年保てるように期待しています。
あなたの進路指導員より
香穂曰く
「あぁ、ほっとした、呼び出しじゃなかった。けど、これってさー、先生の仕事だよね。
私に仕事言われてるみたいだよね。それにさー。私の得意科目は、絵なので、絵の授業で、モチベーションが低くて、先輩とかに教えてほしいって思っている子いないよ。だって、選択科目だから、みんな好きで取ってるもん。数学は、まぁまぁ解るけど、私もモチベーション低いし、嫌いだしぃ。」と笑ってました。
私は、
「ストレートA取ったら、こんな手紙くれるんだ。
日本じゃないよ。だって、わたし、貰ったことないもん・・。」
と言うと香穂は
「だって、ゆみちゃん、日本は、英語の授業があるんだから、オール5、取ったことないじゃん・・・」
「・・・・・・」
あんたは、私の母親か！さすが、よく見抜いている香穂でした・・。
けど、アメリカは褒めるのがうまいと思う。こうやって、わざわざ手紙をくれるのもすごいし、他の生徒を助けろっていうのもすごいと思う。で、このカウンセラーのところにいけば、たぶん、高校1年生とか、得意科目のお手伝いのボランティアをくれるんだと思う。
すごいシステムだな・・。
