自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

黒門市場へ

今朝は、明日の帰国の準備のために黒門市場に向かいました。帰米したら、おせちなどを作るので、その材料の買い込みです。数の子や、明太子、かまぼこ、などを購入しに行きました。ここは、人ごみです。渡が大変だろうなぁ・・と思ったけど、御節の用意は必要だし。

つくなり渡が一番興味をもったのは、生きたふぐ。

水槽から出されたふぐは、生きたまま売り場の台へと次々に投げ込まれ、背中に値札が張られているふぐ。まだ息はしています。ピクピクと魚は動いたまま、背中には、15000円などの値札が・・。渡はもうビクともしなくなり、じっとふぐを見つめたままです。しょーがないので、店の人には、

「自閉児でおくれがあって、アメリカから来ているので、ふぐなどの生きた魚を売っているのを初めてみたので、動かない」

ということを、説明したら、お店の人が笑ってくれて、見やすい場所へと連れて行ってくれました。そこで、じっと見つづける渡。ふぐの肩のあたりがあがったり、下がったりしています。渡と同じ喘息発作と心配したのかなぁ・・と思っていました。ひとしきり見たら、気が済んだ渡。歩き始めるというので、店の人にお礼を言って、歩き始めました。ここは、自閉で耳が敏感な渡には、結構つらい場所です。すごい人ごみと、呼び込みの大声。けど、次からつぎへと投げ込まれるふぐや、魚をみて、ご機嫌。渡が撮影してくれといったのは、これ。マグロのカマです。

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私は、大量のおせちの材料を買い込み、無事に皆で帰宅。

母が渡に、

「何を買ったのか?黒門が楽しかったか?」

などと聞くと、突然口を開けて、目をとろんとさせて、肩で息をし始めた。母は、

「しんどいの?大丈夫?」

と、心配したけど、香穂が、すぐに

「ちがうよ、渡。いま、ふぐの真似してるんだよ」

といって大爆笑。だって、本当に似てた。それから渡は、

"Puffer fish"(ふぐ)

といっては、口を開けて、肩を上下にしてました。