自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

東京から神戸へトーマスの電車に乗りに行く

姉の家から、東京駅にでて、神戸へ向かいました。渡がYoutubeで神戸ポートビアランドに、トーマスの乗り物があることを発見したからです。

渡は、このトーマスの電車に乗れることを楽しみにしていて、私もタイトなスケジュールから、

この神戸行きを今日に決めて、向かいました。そーいえば、神戸ポーピアランドで、大学生の頃、その当時の彼氏と、デートしたこともあるなぁ・・という懐かしさもあり、ちょっとワクワクしながら、ポートライナーの切符購入売り場に立ちました。さて、いくらで、神戸ポートピアランドに行けるのか?と料金表をみていると、どこにも、神戸ポートピアランドの名前がない。えっ?おかしい・・・。南公園駅だった気も・・。けど、間違うと渡がパニックを起こして大変だしな、と思い、ふと横をみると”?”のマークのついた神戸案内センターがあった。あっ!ここで聞けばいいと思った私。中へ入って、案内の女性2名に

「すみません。神戸ポートピアランドに行きたいのですが、どこの駅で降りれば・・・」

と言ったとたん、二人の女性が顔を見合わせました。えっ?私、なにかヘン?と思って、ちょっとドキドキしてると、一人の女性の口から、信じられない言葉が・・。

「神戸ポートピアランドは、本年度、春に閉園しました・・」

「えっ~!!!!!!!」

と、渡よりも、私がパニックになってしまった。私の驚きようで、どうもヘンだと気がついた渡。私が係りの人と話してる間に、すかさず香穂が、渡に英語で説明して、対応し始めました。

私は、係りの人に、

「あの、アメリカから、あの公園の中にある、トーマスの電車に乗りに来たのですが・・・」

というと、あわてて係りの方が、インターネットで調べてくれて、

「あっ、たしかに、ありましたね。」

と言われてしまった。

あの・・・あったという事実確認ではなく、トーマスに乗りたいんだってば!係りの人は、

「そうですねぇ。。電車でしたら、須磨動物公園に同じ電車の乗り物があります。」

「えっ!それって、トーマスですか?」と聞くと、

「いえ、トーマスでは、ないですが、同じ電車の乗り物です。」

と言われた。違うんだよ。ト-マスじゃなければ、同じ電車じゃないの。こっちは、12年もこだわりの自閉児やってるんだからさ。トーマスじゃなきゃダメなんだよ!!という渡の怒りの声が聞こえてきそうなお答え。

お姉ちゃん、調べてくれるのは、うれしいが、渡はトーマスなの。

さて、どうしよう、どうしようと思ったら、渡も香穂に英語で説明してもらって、閉園を理解した模様。

彼も必死でパニックを起こさないように、Book Offとか、Tutayaなどの好き場所の名前を挙げています。これは、かわいそう。ちゃんと調べなかったママもわるいんだけどさぁ・・。

あっそういえば、さっき、駅にピクサー展と称して、トイストーリーなどの美術展をやっているというポスターをみた!あっ、あれだ!

トイストーリーファンの渡は、あの美術展をみれば、機嫌がなおるにちがいない、と思い、あわてて、タクシーに乗り込み、

兵庫県立美術館まで、とお願いしました。あぁこれで、渡の機嫌も治るし、香穂も絵が好きなので、美術館もみて、一石二鳥だとタクシー内で、胸をなぜ下ろしていた私。現地に到着すると、まったく人がいない。さすがに、ピクサーは日本では人気がないのか。と思い、歩き始めると、香穂が、

「ねぇ、一人も人がいないのは、おかしいよ。けど、やってるのは、ここで合ってるなぁ。このポスターに書いてる。」

と言います。続けて、香穂が、叫んだ!

「あっ!ゆみちゃん、今日、ここ休館だよ。12月28日(木)~2007年1月3日(水)は休館って書いてある!」

ガッビーーン!!!

さて、どうしよう・・今日は、記録的な寒さで、気温は、現在3度ほど。喘息持ちの渡をつれて、この寒い中をあるく根性もなく・・。

なので、さっきの案内で、BOOK OFFとTUTAYAの場所は確認しておいた私。渡にそこへゆくことを話して、再び三宮駅へ向かいました。渡は必死で耐えて、パニックを起こさず、BOOK OFFへ到着。

ごめんね、二人とも、今度から、きちんと調べるね。

ということで、梅田に戻って、私のミスだったので、好きなものをなんでも食べさせてあげる!という約束をしました。香穂は、

「いいよ、別にゆみちゃんが、悪いわけじゃないし。」

といってくれましたが、

チャンスをすかさず利用する渡は、即効で、

「ラーメン!」

といい、私は、渡にラーメンをおごりました。香穂も久しぶりにパスタを食べれてご機嫌でした。

やはり出かける前には、きちんと情報を調べねばなりません。