自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡にお客様がやってきた!

渡を訪ねてくださった藤田ご夫婦のお話。

渡が小さいころ、今から13年前。報道写真家の藤田努さんとおっしゃるかたから撮影申し込みがきました。数ヶ月ほぼ毎日密着取材で撮影させて欲しいというものです。当時自閉症に対する認識というのがまだまだのころでした。昔のように母親の子育てがよくないから自閉症になったというのは、ほぼなくなっておりましたが、じゃ、自閉症とか?となると答えられる人が少ない..。そんな状態でした。ですので、我が家の渡が取材されたり写真を撮られることで、一人でも多くの人が

ふーーん...。自閉症の家族ってこんな感じなのね。

というのがわかるとうれしいなぁ....と思い、取材を引き受けました。当時は脱走癖もすごかったですし、睡眠障害もひどかったし、人の好き嫌いも激しく、大変だったのですが、渡は努さんが大好きで、普通に受け入れてくれた&来るのを楽しみに待つほどだったので、普通に毎日写真を撮っていただいておりました。その日から数ヶ月後。我が家のことはサンノゼマーキュリー新聞の第一面に写真入りで掲載されることになりました。当時の記事はこちらです。→自閉症の不思議

その努さんもご結婚され、今は家族の写真などを撮影してらして、これを見ると鳥肌が立ちますし、涙がでるくらいすごい写真です。こちらをクリック→Bozphoto&Style

とにかくすごいので、ご覧になってみてください。

奥さんのMakkyさんは、サロンも経営されていて、女性にとっては、もう天国のようなサロンです。→Salon di Rosa

渡はこの奥様の大ファン。

努さんも大好きで、数年かけて温めた友情を渡は一人で育んでいると思い込んでいるくらい好き。ところがこの大好きな人が、もっと好きなMakkyさんと結婚してくれたもんですから、もう幸せ。

ご夫婦の訪米に合わせて、盛り上がる、盛り上がる。なんでも言うこと聞くくらい、もりあがっておりました。

そんなご夫婦とやっと会えた渡。玄関で迎えたのですが、努さんは全く無視で、速攻奥様に握手をする渡。えっ...。あの友情は????

と思う。

ご飯の席では隣に陣取り、なんやかやと理由をつけては、彼女の近くにすわろうとする。会話もしたいのですが、もちろん言葉がでないので、何度も自己紹介をしたり、何度も名前を聞いたり。知ってるよ、そんなこと。けど、とにかく話したい、近くにいたい一心です。

そんな中、食べ物の話になり。渡が野菜が嫌いだという話になったら、奥様が

じゃ、私が食べさせてあげる!!!

渡、ダイヤを目に入れましたか?と聞きたくなるくらいキラキラの瞳で、頷く頷く。食べさせてもらいましたが、食べたものは一番嫌いなトマト。

けど、臆することなく、挑戦。

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食べた....。えっ?いままで10年以上かけた苦労はなんだったの?というくらい簡単に口開けてるし。けど苦手なものが急に好きになるわけはなく、渡、涙目....。けど、食べさせてもらうのは好き。男の子というより、ほぼオヤジです。記念撮影もしっかり行います。

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でれでれのオヤジ化する渡。

嬉しそうにしておりました。

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藤田ご夫妻、日本からわざわざありがとうございます。この日の飛行機でおかえりなのに、立ち寄ってくださって、ありがとうございました。