自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

梅をつける

梅をつけてみました。重しが重すぎて、実がくずれてしまったけど、食べたらおいしい。実は、しょうがをつけたかったのだけど、梅がなく。お友達が庭の梅の木から梅がとれたので、とわざわざ遠いところから持参してくださいました。本当にありがたい。これは他のお友達でバリ島のクサンバの塩を送ってくださった方がいたので、その100%天然、手作りの塩で漬けてみました。

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私は小さい頃から、お腹を壊すと梅の汁を飲んで治すことをしていました。父が農家だったので、普通の知恵だったようです。

梅にまつわる話はいろいろあり。私自身は、随分前に大人数でメキシコ旅行に言った事がありました。そこでみんながお腹をこわしたのですが(赤痢菌があとから検出された人がいたので全員赤痢だったんだと思う。)ひと家族だけがお腹をこわさず。そのご家族は、奥様が自宅で漬けられた梅を小さく切って瓶にいれ、子どもさんの口にちょこちょこと入れておられました。奥様曰く、

「実家が農家で、土地が変わる場所に行くときは梅を瓶にいれて子どもの口に入れる。」ということを言われて育ったそうで。それは必ず守っていて、旅行にいくと、子ども達の口に梅を掘り込むそうです。

「水が変わる場所に行くときはいつもそうしてるのよ。」とおっしゃってました。赤痢菌にも強い梅ってすごい。

私は、梅も必要ですが、実はしょうがも非常に必要なのです。理由は、大阪の問屋で伝わる稼ぎ時につくる「散らし寿司」というのがあるのですが、これは、11種類の具を全て煮ます。鶏肉(これは昔は穴子だったと思われますが。今、穴子は高いから)も入ります。それを酢飯であえ、殺菌効果のある紅ショウガを全体にちらします。緑のさやえんどうや錦糸卵に、紅ショウガが入ると非常に綺麗なお寿司ができあがります。これは商人の知恵なんだと思う。

私の母曰く、

「これが朝から作られて、奉公人達は、これを慌てて食べながら働きまくる。」

そうです。お肉も野菜もたっぷりで、なんと根菜類まで入るので、体に非常に言い訳ですね。日本で作れば安価です。それで食べるのにも時間がかからず、酢飯と、しょうがの殺菌効果で長持ちしますし。どこぞの社長のように24時間休まず食べず、死ぬ気で働けと言わない船場の知恵でしょう。厳しい船場にも、大阪文化の粋なルールがいろいろあったのでしょうね。

さて、このチラシ寿司。我が家の娘の大好物ですが、紅しょうがを、店でうっているものを使うと、どうしてもちらし寿司と味が合わない。添加物の独特の苦みがすごく出てしまうのです。なのでいつも父が和歌山の自家製梅を漬けるところまで行き、無添加の手作りしょうがを大量に購入して送ってくれておりました。けど父にしょうがの為だけに和歌山に行けとはいえないし…と思っていたところに、お友達から梅がやってきた訳です。嬉しくてしかたがない私。


これで我が家は、お味噌は手作り。お漬け物や、たくあんも自家製。ジャム、パンも自家製になりました。娘は、

いつか裏庭が水田になるんじゃないか?

と怖れているそうです。しないよ、そんなこと…。いや、たぶん、しない...に、しておきます。