自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の息子の障がい者保険

先日来より揉めている息子の障がい者保険。

これは息子に障害があるので、与えられた医療保険ですが、アメリカはおそろしく医療費が高いので、普通の人でも保険料が払えず、全米の約20%弱の人が保険をもっていないというデータもある程です。雑誌エコノミストによるとテキサス州が一番未加入率が高く25%ほど。逆にマサチューセッツ州は5%です。

カリフォルニア州は毎年16-20%を推移しておりますが。

転職する時も保険のベネフィットはどういうのがあるか?とかは多くの人が考えますし、保険がよければ、お給料が少々やすくても働きますという人がいるくらいです。

障がい者や老人になった場合は、障がい者や老人用の保険があるので、それを使います。

息子の保険は、障がい者用なので、この保険ですね。成人になってしばらくして独立したら、息子はこの障害者保険が活躍することになります。ところが、なんとこの保険の更新が拒否されました。

なので、先週の金曜日に痛いからだを引きづりながらサンノゼ中を走り回る事になりました。

というのは拒否されてから、こちらの異議申し立て期間は90日間。申し立てるとしたらその間に、

拒否されている原因をさがし、専門家の意見も聞き、余りに訳がわからなければ、場合によっては弁護士も雇わねばなりません。そのためには「なぜ拒否されているのか?」と事実を知らなければ、異議申し立ても大変な訳で。

なので、とりあえずこの拒否されたところに電話をしてなぜか?と、問い合わせたら

原因は、

1.渡は財産を持っている。

2.保険の未支払いがある

の2点だそうです。

まず、息子はここ5年ほど、この保険を使っていない。喘息のほうも調子がよく現在は親がまだ現役なので、その保険のカバーが許されます。なので、保険を使っていない。なのになぜ未払いが起きるのか?

さらに財産などは 渡は自分で作れる訳もなく。もし作れたら、私が雇いたいくらいです。親のしらないところで、気がつかないうちに、そんなたんまりお金を稼いでたなんていうのは神業です。起業家になるべきです。

言いがかりだと思ったので、そのことを電話で保険の発行場所に問い合わせたのですが、すっごーーいなまりの英語で、上記の2点を繰り返すばかり。

なので、あり得ないと説明しました。内容を詳しく教えて欲しいと言うと、

「それは法廷でしか教えられない。審議に持って行け」

と。

これじゃ埒が明かない。しょうがないので、発行場所まで行ってきました。

2時間待たされて言われた事は、

「コンピューターの履歴に残ってるんだけど、あたなは既に電話説明をうけて納得している。」

いやー、納得してないってば。だから来てるんじゃん!

何度も電話でいったよ。納得してないって。(^^;;


こういう納得が行かない事はなかなか受け入れられない私。それに、この件を少しでも進ませないと安心して自分の治療もうけれないし。問答になったので、そのままPHPという障がい者のリソースセンターにむかいました。この拒否の手紙がきた時点で、すでに相談していたいので、リソースセンターの方々から知恵をいただいておりましたので、なんとなく、自分の動き方もわかっておりました。


さらに、いろいろ情報をいただき、別の場所で再度事情を聞き出す事に。

そこでも1時間半待たされました。(あの...体、痛いんですが)カルフォルニア州は、赤字なので、こういうところはもういくらでも待たされます。

で、1時間半まったあげく言われた事は、

「ここじゃないんだよねー」

で指示された場所に移動。ここですでに8時間経過。

すると指示された場所では、事情を聞いてえらく同情していただいたのですが、

「助けたいんだけど、ここじゃないんだよね。」

と再度言われて、朝に行ったところに戻されるはめに。

朝のところに戻り、今度はちょっと観察してみました。

朝並んだときに当たったお姉ちゃんはあきらに誰にでも

「じゃ、審議ね。」

と全員に言っている。という事は彼女は、質問に来た人のことを調べる気もないし、機械的に振っているだけだ。

しばらく待ち合いで事務の人たちをみていたら、朝いなかった「おっちゃん」がいる。

見ているとノリがいいし、丁寧。

わかった!!この人の窓口に行けばいいんだ!!

と思い、列に並ぶ。自分の順番の時に、他の窓口に飛ばされそうになったら、後ろの人に順番をゆずればいいだけなので、おっちゃんと話す事にしました。

おっちゃん、すごくいい人で、うちの事情に耳を傾けて、かたかたとコンピューターをいじり始めました。

おっちゃんはいろいろ調べてくれて、

「おかしいなぁ。保険証は、くるはずなんだけどなぁ。」

と言って

「今、再送付の手続きしたから。家でまってて。2週間待ってもこなかったら、再度この番号に電話して」

お話が終わる頃にはすっかり仲良くなった私達。

やった!とりあえず、2週間は、私は待ちの体制になるわけです。こんどは保険手続きのほうが仕事をする番です。ということは、2週間は治療に専念できるなと思いひとまず安心。

全部で9時間にかかりました。右半身が痛くて、すごーーく辛かったけど、子ども達もよくつきあいました。18歳超えると本人をつれていかないと話さえできないので。

ということで、祝杯は、これ。

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今キャンペーン中でひとつ50セント。バーガーキングでした。3人でほっとしました。結構おいしかった。

で、本日、無事に息子の障がい者保険が送られてきました。戦えないと生き残れないあめりかーーんだな。とおもいつつ。

なんだかんだでなんと速攻の4日目の今日、この保険は送られてきました。

ほっとしました。言えばなにかでてくるアメリカです。言うのに苦労しますが..。まーもう長くすむとこういうトラブルにもヘンに慣れました(笑)これで安心して自分の治療に向き合えます。