開発リーダーの大型連休が今日からスタート。そんな日に限り、渡の来期の件で大学から呼び出しがかかる私。
来期の学期と渡の就職準備のプログラムの擦り合わせです。
来期の大学の目標としては、一人での勉強(ってまだまだなので、サポートを少しづつへらしながらの勉強)を考えています。リマインドしなくても必要に応じたり、自分がしたいと思う時に自分で勉強できるようにと考えています。
数学は随分できるようになってきたのですが、他が難しい。なので、授業を取るということは、発表が多いアメリカでも自発的に一人で勉強することとは違うので、ちょっと変わった形を取ろうと提案しています。
今日は大学をかけずり回って、自分から勉強したいと思った場合、どのようなサポートがあるのか?というのを見学して確認。前前から、めぼしはつけていたのですが、いざ登録となると、障がい者なので、カウンセラーのサインが要ったりとか、広いキャンバス内をそれこそ走り回りながらサインを集めて、登録しました。渡も最近は勉強がおもしろいので、彼も頑張ります。
登録はもちろん御本人がやらないといけないので、渡は重い荷物をもちながら、汗だくで頑張りました。各部門で受付の人が自分の趣味じゃない女性だとかすかながっかり感を漂わせたりしていて、横で私は、笑ったりもしましたが。
だけど、普段、余り弱音を吐かない渡から、
「僕、もう疲れたよ...。」
というフランダースの犬のネロなみの言葉が吐かれたのは、午後の3時。5時間ほどいろいろかけずり回った訳で、私も疲れました。こんなの普通の学生でも手続きでいないよ。さらに手続きできる時間が曜日によって違うし。
けど、手続きすれば、無限に勉強できそうなところがたくさんあるのがアメリカの大学。すごいと思うところも多々ありました。
私は、就職プログラムのほうへの新たな提案をさせてもらいました。
というのも、オハイオ州にあるOHIO CENTER FOR AUTISMの調べによると、自閉症のフルタイムの就職率は6%以下です。アスペルガーを含む高機能の自閉症でも12%以下。
カリフォルニア州はもっと低い気もします。これは日本で言う障害者専門の働く場所を作る事ができないことも起因しているかと。健常者だけの職場が許されないのと同じですね。
これはニュースにもなっていて、ダウン症などと比べて、飛び抜けて自閉症は就職率が低い。ニュースでは、「今まで通りの職業訓練は、自閉症には向いていないということが明らかになった。」と報道されていましたが、で、なにか、新しい案がある訳ではありません。この数値から母が思う事は
「今まで通りの職業訓練、職探しをしていたら、9割以上の打率で就職できない。」
ということです。
なので、従来の訓練や職探し方法を提案してくる人には、私の案や意見を伝えさせてもらっています。
まー逆風というか、古典的な事に反対意見を言うということは、話し合いが行われるアメリカであってもタフです。特にアメリカで教育を受けている人たちは話すのが上手。相手を納得させるのもうまいので、譲れない部分は譲らない。と、しっかりとした自分の意見をもってないと赤子の手をひねるより簡単にうなずかされてしまいます。
私もそんなことをしながら渡とキャンパスを走ったので、へろへろになって会社に戻りました。
会社に出ると大型連休を取っているはずの開発リーダーがいる。なんだか、コードを書いたり、いろいろな大事な書類の整理をしたりとせっせと働いています。
夜遅くなってもまだ会社にいるので、見てみるとさすがに夜は仕事をしていなくて、こんなことしてました。
私が
「遊んでないて、早く帰りぃ...。」と言うと、
"Houston, we have a problem."
という映画「アポロ13」の台詞で返された。
よーするに帰りたくても、帰れないらしい。
アポロ13も帰ったんだから、帰れるってばー。
あー疲れた一日が終わろうとしている。なんとか今日中に疲れを取りたいと思う私です。