渡の進路のために現在各学校を回っています。先週今週は渡の歯の手術、裁判所と福祉関係の所からの調査員が来たり、進路のためにいろいろと大学をまわったり・・。と体力はまったく大丈夫なのですが、渡の進むべき道を決める大きなポイントに来てるというのが、ひしひしと伝わって来て精神的には、あっぷあっぷ。これだけ渡の人生の大きな事がまとめてやってくるのも珍しいかと。
大学見学で1校だけ、どうしても納得できなかった事がありました。
大学は各大学でサービスが違うのですが先ずは良かった複数の大学から。ひとつの大学では、1時間近くも時間をさいてくれて、渡の夢を聞いてくれて、どうやって叶える方法があるのか?それに対して大学としてはなにができるのか?というの説明してくれました。アメリカに住むと
"He has a dream."
と言うと割とその夢を叶えるためには、どうすればいいか?と真剣に相談にのってくれます。
これはたぶん、マーチンルーサーキングジュニア牧師の有名な
「私には夢がある」
というあの演説をしらない人はいない訳で。それでマイノリティの私が
「息子には夢がある。」
と言っている訳ですから、みなさんの助けをくださる優しさはハンパありません。
ところが今日見に行った大学。
ありえない。予約を取ろうとしたら、大学への願書を先ず書けといわれました。
「願書を書くには、相当時間がかかります。さらにうちの息子がまだどこの大学に入学したいと決まってないのに、願書を提出しろというのは可笑しい。無駄な時間を取らないために、質問の予約をとりたいです。」
でやっと予約がとれた。
それで行くってみると、
「電話でも話したけど、IEPのコピーを持ってきた?」
と言われました。たしかに持ってきてはいますが、さらに耳を疑った事が。
このコピーを大学側に渡せと。
IEP は、渡の個人情報が全て載っています。渡が服用してる喘息の薬とか、IQ、サイコロジストの検査結果、ソーシャルセキュリティ番号、etc...それはそれは全てです。
これは納得できない。
だって、自分に置き換えてみてもわかります。自分が興味がある大学に質問したとして、私の体重、身長、飲んでる薬などを聞かれる上に、コピーを提出しないといけない理由はありません。
コピーを拒否して、順番を待ちました。待つ事50分。
いい加減にきれて来たので、
「次の大学のアポがあるので、帰ります。質問はメールで聞きますので。メールアドレス教えてください」
というと受付がにわかに焦り始めた。
さらに
「50分もまったし。聞きたい事は最初に話した通り、10分もかかりません。息子は障がい児ですからここにいる訳で、これ以上無意味にまたせるのも・・。」
と言うと、受付の女性がカウンセラーにあわてて聞きに言った。
戻って来て
「あと数十分で順番がくるわ。」
というのだけど、これはあきらかに障がいのある人に対する態度ではありません。なので、
「あっ、いいです。ここにカウンセラーの方の名刺があるので、ここにメールしますから。ありがとうございました。」
とカウンターに山積みにしてある名刺を頂き、帰る準備をし廊下にでました。娘も一緒に来ていたので、娘に
「なんだか、ありえない。香穂の大学のほうが障がいのある渡にもわかりやすいようになってる。なんだか、待ち時間も言わず、どうなっているかもいわず。50分も平気で狭いところに待たせて、人間的な扱いじゃない気がする。」
っていうと娘が
「公立は今、予算がないから。」と言うのですが、
「予算がなければ、人間的な扱いをしなくていいというものではないし、お金がなくてもあのオフィスはいくらでも工夫は出来るはずだ。」というと。
「そうだよねー。」
と。
廊下を歩いていたら、カウンセラーがあわてて出てきて大声で私を呼び止めた。
戻って来いというので、もどってカウンセラーの部屋に入ったら、机の上がぐちゃぐちゃで、他人の個人情報は丸見えだし・・。あぁ・・書類を渡さないでよかったと思った私です。
質問してもなんだか相手のほうが的外れな個人情報に立ち入ってくるので、辟易。
渡は、最初から相手を見抜くので、どうしてもこの人が苦手だったので、iPadでスヌーピーのyoutubeを見始めた。
あぁ、これは駄目だ。
と思い。でてきました。
ほんと大学に差がありすぎるアメリカーーンな体験。
引き続き大学を見て回ります。