自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

理系の人の安心と体育会文系の心配ごと

近くの日系スーパーで、「伝えたい日本の味 旨いものづくし」という名産店のようなものをやっておりました。私のお目当ては、もちろんこちら。

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1年に1度、アメリカでくくるのたこ焼きが食べれる日です!やった!!!

会社で欲しい人の希望を募ったら、私を含め3名が欲しいと言いました。

その中には開発リーダーもおり。

「じゃ、買ってきまーす!」

ということになりました。けど、よく考えると「くくる」のたこ焼きは1箱に8個入っています。8個で昼ご飯は少なすぎるなーと思い。もう一箱買って、3人で分ける事にしました。私は帰社する道々、

「8個のたこ焼きを3人でわければ、1人が2個で残り2人は3個食べれる。」と計算したわけです。大阪出身の私は譲れません。1年に一度ですから。いかに、1個多くたべるか?を考えました。

「じゃんけん?いや、ゲーム?お酒をたくさん飲んだ人が勝ち。とかのゲームにしたら私が3個食べる人になることは確実。けど、やっぱりここは世界共通で平等なじゃんけんだな。」

などなどと考え抜きます。

社に到着して

「一人一箱だと足りないから、4箱買って来た。一人の人が・・」といったところで開発リーダーが

「安心ですね」

と言った。

えっ?

安心??

なにが???2人は3つ食べれても、1人はたった2つしか余分に食べれないんだよ。

さらに、ずるい人が居たら、あっと言う間に残り一箱を一人で全部食べちゃうかもしれないんだよ。(ってやるのは、大阪出身でたこ焼きが大好きな私くらいだと思うけど)

リーダー、食べるの遅いじゃん。あなたが一番心配しないと、なくなるかもしれないんだよっ!!!目をさますんだリーダー。と思った私。そうだ、もしかしたら、8個に気がついてないかもしれない。リーダー、数値だよ。数値!!!

「リーダーさ。1箱8個しかはいってないんだよ。8÷3=は、割り切れないよ。どうするの?」

慌てる私を横目に、リーダーは冷静に、

「ゆみさん、8÷3=2あまり2 です。3人各自は確実に2つ追加で食べれて、あまりが2つです」

いやーリーダー・・いくら私が数値が苦手でもひとけたの割り算はできるよ・・・。

「なんで安心なの?」

「ゆみさん。8÷3=2あまり2なんですから、一人2つは余分に食べれるんです。安心じゃないですか?」

「えっーだって3人の中に悪い人がいて、全部食べちゃったら、どうするの?私が大学で体育会系の部活やってた時は、部活後に食べるために置いてあった食べ物を部員の数で割り算しないで全部食べちゃって、みんなから冷たい目で見られた子もいるよ。そうなったらどうするの?リーダー不安じゃないの?」

「ゆみさん、8÷3=2あまり2は誰もができる計算です。なので、2つ多く食べれるんだから、安心でしょう。」

「えっー!!だって、カートマンなんて割り算しないで、みんなのチキンの皮食べちゃってその日からみんなに無視されちゃったじゃない!!」

http://www.southparkstudios.com/clips/154932/fried-chicken

「・・・・ゆみさん。ここはSouth parkじゃないですし、ゆみさんの部活でもないです。8÷3=2あまり2

ですので、一人2つであまり2つです。」

・・・・・わかった!リーダーは、誰でもわかる算数なので、これは、一人2つは確実であとのあまりは、「あまり」なので好きな人が食べればいいということなのです。気にかける問題じゃないんだ。「あまり」なんだから。取り合うなんてそういうことはないんだ!リーダーの頭の中で、数値で証明されているので、そんな他の人が他の人の分を多く食べるとか、そういうのは

「起こらない事」

なんだ。さらにあまり2つについて、騒ぐ私の意味がわからない。お育ちがいいリーダーは、家族の中では食べ物の取り合いはなかったし、私のいた自転車部のようにハンガーロック(食事を摂らずに運動を続けることで起こる、いわばガス欠のようなもの)なんて体験したことなかったんだ!あまり2つのたこ焼きの配分を真剣に考えていた私は、とっても心の狭い人の気がして・・。なんだか、とても恥ずかしくなり、反省。しかし!反省したけど、学習しない私は、あまり2の1つは頂きました。あーおいしかった!!