自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

最近読んだ本

ここのところ息子のIEPの件でワヤワヤとしだして、頭が疲れたので、元気がでて柔らか頭にできる本を読みました。

今回は和書ばかりですがあげます。

女たちのジハード (集英社文庫)

女たちのジハード (集英社文庫)

これは随分昔に読んでいたのですが、再度読みたくなって読みました。丁度、渡が自閉症と診断された頃に直木賞を取った作品でした。周りが渡の自閉症

「そんなことないよ。」

「そんな、障害があるようには見えないよ」

と言われて、困ったなー。私がしたいことは、彼が自閉症なんだと周りが知ってくれることで、否定されてもなー。というジレンマがありました。当時日本に帰国する可能性もあったので、帰国する予定の市の役所に電話をして、

「すみません。息子が自閉症なのですが、私が仕事をする時に預かってくれる場所はこちらの市がどこがありますか?」と電話したら、電話口で女性の笑い声が聞こえて、

「障害をもった子供さんをもつお母さんは、皆さん働きませんよ。子供さんの面倒を見ておられますよ。」と驚くような返事に愕然としていたのもこの頃です。アメリカのIEPでは親が働く環境をつくらないといけないからです。

この市には帰れないと思い、他の市にも電話したら

「うちの市では住んでいない人には、情報は渡せない。」ともいわれ。住んでからだと遅いと思うんだけど・・。けど、中にはとても優しい市役所もあり、施設なども紹介していただき、帰省した時に予約を取って見学もさせてもらえました。

こんな時に読んで元気になった一冊だったので、再度読み返しました。やっぱり元気になりますね。こういう女性ががんばる本は読んでて楽しいです(中にはそうでもない女性の話もありますが)

次にこれ。

阪急電車

阪急電車

関西弁が私の言葉であるので、とても読みやすかったです。漫画を読むよりすっと言葉が入って読みやすい。このテンポの早さも好きでした。すかっとした爽快感と出てくるおばあちゃんのスパっとした言い方。女子高生の冷静な男性を見る冷静な目線。それでも暖かくておもしろかったです。

あと一冊。ハラスメントという言葉を良く聞きます。アメリカで会社を経営してゆく時には、必ず勉強しないといけない事ですので、なにか本を・・と思って読んでみたら、会社のことではなかったですが、すごかった!けど、実はこういう夫婦は日本人の我慢するという文化がある場合は結構いるかも。と思えました。

めくるページがちょっとびっくりしてしまう事もありますが、精神的な追いつめっていうのは、こんなに深く傷を残すんだな。と思った本です。暴力もひどいですが、これは目に見えて被害にあっていることが周りが理解しやすいです。しかしモラハラの場合は、特に夫婦間の場合周りに旦那のことで相談しても、

「えっーうちの旦那もそうよ。どこも一緒。」なんて言われてしまったら、被害を受けてる人は逃げ道がなくなってしまうと思いました。女友達の旦那の愚痴を聞いて

「うちもそうよ。」

という返事をした事がある人は、友達の逃げ道を無くさないためにも必読の本だと思いました。

以上、ここ数日で読んだ本でした。