自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

スピーチのアセスメント

スピーチの査定で、スタンフォードヒューレットパッカードホスピタル(子供病院)の支局に行ってきました。きのう突然電話が入り、明日、空きがでたというので、学校を休ませて、35kmの道を飛ばして行ってきました。ボランティアの通訳さんも準備してくださり、準備は万端だったのですが・・。

この査定、とても納得のいくものではなかった。まず、渡の英語は4年生や5年生レベルは読めるが、話は幼稚園以下のレベルで、苦手なので、トーキングマシーンを使わせたいという話をしたら、その査定の人が、学校に電話して、学校のスピーチセラピストと話しました。学校のスピーチセラピストは、あまりよく見てないので、話にウソが多く、鵜呑みにされては困るのですが、どうしてもそちらの言うことを聞きたがります。トーキングマシンもなんの約束もなく手渡してしまい、そんなことをしてしまうと、機械好きな渡はおもちゃにしてしまうので言ったら、いいのよ。という。もちろんのこと、おもちゃにして、結局は、

「彼はおもちゃにしてしまうので、トーキングマシンは、いらないのでは?」

という話になりました。その後、渡にいろいろ質問するのですが、自閉を理解していないらしく、質問の内容が私でも、なにを聞きたいのか、通訳を通してもよくわからない。挙句の果ては

「あなたは、自閉症の子供の親なんだから、彼は、発達にLimit(限界)があることを認識すべき」

「あたなが英語ができないから、渡も伸び悩んでいる」

という結果に。

私の一番の心配である

「渡は思春期に入るので、体の発達と言葉の発達がアンバランスで、自分の思いを伝える力がないので、そのストレスたるやすごいと思うので、それに対する対処をなにかしてあげたい。伝えることができれば、無駄なパニックが、減るのは?」

という問いには、

「あっ、言おうとしなければ、別にそんなにストレスはないから大丈夫。思春期はどのコもいろいろあるから、そんなに心配しなくても」

ありえん・・。伝え方がわからないのが、渡の悩みだと言ってるだろうが~!!!

いままで何十人もの専門家にあって

"Limitがあるから”

というのを何度も言う人が3名いて、どの人も、渡を伸ばすことはできなかった、できないことは、すべて自閉のせいにして、なにもしようとしないからだ。渡に

「あんたは自閉だから、何もできないんだよ」

というレッテツをはり、あんたには、可能性がないというのを刷り込む感じだった。

この人に渡を見せるわけにはいかないな。と思って話を聞いていると、ここはいっぱいだという。(それはラッキー。)それにここには、自閉の子供をみるスピーチセラピストがいないとのこと。なんだ、自閉症を知らないんだったら話にならない。

彼女は、最後に

「納得したかしら?たまに親で、あとから訳のわからないクレームをつけてくる人がいるから。私もあとから、そういうこと言われても困るから、今、言っておいてね。」

だろうな。これは、自閉の親なら、間違いなくクレームがつくだろう。

このくだらない、アセスメントに300~600ドルかかるので、ただで部屋を出れない私。自閉の専門のところは紹介状がないといけないので、そこへ紹介状を書いてもらって、内科医と、私にもアセスメントの手紙を書くように指示して、ここをあとにしました。

帰宅してから、香穂が

「渡、どうだった?」

と聞くので、話をかいつまんで言うと、

「えっ~!ありえん・・。ママが英語が苦手で、子供が話せないんだったら私は何なんだよっ!英語、話せるよ。

今だって渡、少しだったら話せるから、それはどういうことなの?ママが英語ができないから。なんていうんだったら今、渡は英語が読めたりすること自体がおかしい。つじつまが合わない。

なんか、やる気がない人か、ゆみちゃんが英語を話せないので、ナメたか、自分がラクしたい、いま以上のことをしたくないというのがあるんじゃない?今度、行くときは、私がついてゆくよ。ゆみちゃん、まさかそんなところに渡をいれないよね?今度のアセスメントは、私の学校がないときに予約を取ってくれない?」

と言うのだけどアセスメントは、たいてい午前なので、難しいんだよね。

こんなのにお金払うくらいなら、おすしをたらふく食べればよかった・・。

まっ、こういうこともあると思って、シンシア先生に報告して、次に期待ですね。