自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

学校がおわったので、香穂を迎えに行ってきました。うちの家から、高校までは、5kmあり、電車はありません。バスは、ありますが、バス停から自宅まで、2kmは歩きます。彼女の場合は、トロンボーン持って・・。なので、用事がないとき以外は、迎えにゆきます。

車の中では、「音楽の先生がさぁ。。」と、もっぱら、音楽の先生の話が多い。私は、香穂のこの{学校報告}を車の中で聞くのが、大好きです。

今日の話は、先日も書いた、オリエンテーションの日に「僕は、ADD」とカミングアウトした先生の話です。音楽の話が多い彼女は、音楽の授業が楽しいらしい。

「先生、今日もやったんだよ。」と明るい声で話す香穂。私が音楽の先生のADDのことを、「日本では、あまり例のないこと」と言ったので、なにかあると、報告しなきゃと思っているのもあるみたいです。

その日は、出席を取るためにみんなの名前を呼んだんだけど、トラペット担当の生徒たちが、最後に

「先生~!僕たちの名前、呼ばれてません!!」と言ったそうな。

「えっ~!キミたちの名前??あぁあぁ・・・あるある、ごめん、ごめん飛ばした。」

という会話があったそうだ。アメリカの高校や大学は、たいていのところは、2回休むと全体の持ち点(1年間のトータルスコア)100点の20点を失います。私の友だちは、大学の初日に先輩が大学のしくみを説明してくれる説明会で、

「風邪を引いたり、熱が出たりしたら、まず一番に、学校に来い!」と言われたくらい、出席は大事。60点以下になるとその単位はなくなるので、出席点って大きいんです。そのことを知っている私は、オロオロしてしまい、

「みんな怒らなかったの?」

「ぜんぜん。だって、先生謝ってる。」

ごもっとも。

「これって。ADDだからかなぁ。。」と香穂は聞いていましたが

「そうかもねぇ」と答えておきました。

私は、学生時代、明らかに先生がミスをしているとわかったときは、指摘していましたが、先生が謝るって、あんまりみたことがなかった気がします。やはり縦の関係で生徒と繋がっている先生が多かったのかも。

たいていアメリカ人は、なかなか謝りません。たしかにそう思う。そこには、責任が発生してしまうからだと思う。けど、仲のいい友達どうしだと謝るし・・。この先生は、素直なんだね。やっぱ、言葉にすると簡単だけど、素直に生きるってすごいと思う。私は、とても羨ましくなりました。