自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

Voice4uの声

引き続きVoice4uの話で恐縮ですが・・・。

http://voice4uaac.com/jp/

画像のモニターの三角のマークを押すと、動画がみれます。

このVoice4u、もう手に取ってみられた方も多いと思いますが、驚くのが声かもしれません。

すごく低めで、静かでおちついた声です。

これはなぜか?というと聴覚に敏感な自閉症があまり邪魔にならないヘルツの声とでもいいましょうか?

30年近くスピーチをされた方が、候補100名近くの中から選択した人の声なのです。

彼女の注文はすさまじく、

「語尾が切れない。声が高すぎない。逆に声が低すぎない。普段の発声が腹式呼吸であること。」

等々、自閉症の聴覚過敏に一番邪魔になりにくい声の人を選出してくれました。

日本人が聞くとどうしても「低めだな」と思いますが、たしかに今のところVoice4uの声が苦手な子供がいません。


それにしてもこの製品ができあがるまでには、数ヶ月の間にいろいろな秘話と苦労がありました。

とにかく、

「お話が苦手な子供」

たちからも、意見を聞いてとりいれたかったので、話さない子供から意見を取り入れるというのは、考えただけでもクラクラきますが、使う本人の意見が一番大事です。これは専門家たちの協力も得ました。専門家が引き出してゆく作業は、それはすごいものがありました。

スピーチセラピストや学校の先生とかでプロフェッショナルな人は、子供の眼球の動き一つでも見逃しません。

あらためて

「先生は、ここまで見てくださってるんだー」と思うこともしばしば・・。

教師っていう職業はプロの技術と深い愛情と強い信念、常に努力がなければ、勤まらないのねと思いました。

本当にすごい仕事です。

また後日、いろいろな秘話はポチポチあげてゆきます。