自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

電車通学を始めた渡

渡が電車通学を始めました。

駅まで車で行き駐車して電車に乗り、降車駅からまた歩くという大変さです。

車のありがたみが身にしみます。

車でいくより、1時間早くでないといけないので、親としては辛いですが、トランジションの一環としてはじめました。

私も一緒に電車に乗るので、経費もかかるし大変ですが、渡は嬉々としています。

しかし、電車通学をはじめて、2日目にしてもう既に得るものがあった渡。


というのは、渡は朝、ビデオをみるのが日課です。集中して見てしまうため学校に遅刻することもあり、この癖は止めてもらいたいと前から思っていました。学校の先生は優しいので、車で送迎するアメリカは遅刻は親の責任でもあるので、注意されることはありませんでした。

なので、ビデオに集中してしまって家を出るのも遅れて、車を飛ばして学校に行くのですが、渡の中では遅刻がすごく悪いことという認識はあまりありませんでした。


ところがきのう、電車通学2日目にして、ビデオをみていて、家をでるのがおくれた渡は、目の前で電車が発車。次の駅まで車で追いかけてみました。(追いかける私も私だけど、渡に学ばせようと、私も必死です)次の駅までの線路は道路の横を走るので、視覚が強い自閉症の渡でも遅刻の意味がわかります。危険な運転はできないので、普通の速度で、安全に走っていたら、渡は、

「早く、早く。電車が行っちゃう~!」

と絶叫しています。

「しめしめ・・学んだな。」

と思ってたら、なんと信号が赤になり、車は停止。

電車は信号がないのでそのまま行ってしまいました。

渡はもう半べそ。昔の渡ならパニックでしたが、電車は次のがあることを説明し、次の電車に乗って遅刻して学校に到着しました。



先生にもことのなりゆきを話しました。渡は、先生に

「渡は朝は、ビデオは見ない!」

と宣言したそうです。


今朝は、早くからおきて、私の部屋にやってきて

「ママ、早く起きないと電車に遅れるよ。」(←きのうは、誰のせいで、遅刻したんだよっ!)

と指摘。着替えて準備し、ビデオは見ずに車に乗り込みました。

今日は遅刻せずに学校に到着。たくさん歩くし、たしかに体にはいいかもね。