自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

STAR TESTと大学進学&卒業

香穂の学校では、今、2日間にわたって、STAR TESTというカリフォルニアの州の統一テストのようなものが行われています。

香穂達の間では、「不動産の価格を決めるために行われるテスト」と言うらしく。なぜこういうふうに言うか?というと、これは、学校がどれくらい学力があるか?を見るテストで、生徒の成績には、関係しません。学力の高いレベルの数値をだした学校は、州から別予算がもらえる訳で、このテストの結果のいい学校に子供を通わせようと思うのが、親心というもののようです。そうなるとその地域の不動産の値段は、上がってくるのが世間の常識のようです。

子どもたちには、いい迷惑といえば、その通りで高校生くらいになると口もたつので、

「不動産価格を決めるテスト」

という訳です。


では、この学校のランキングが大学進学時にどれくらい大事か?という私の個人的な意見。(←合ってる間違ってるではなくアメリカの大学受験を香穂を通じて体験してみて、こう思った)

はっきり言って、公立高校の場合あまり意味がないと言う結論です。



子供を学校のランキングの高い高校に行かせる意味のある子供はどういう子供か?というと

1.競争が大好き。人を押しのけていったり、戦ったりするのが好きな子供

2.勉強が大好き。

3.ほおっておいても勉強してしまうんです。

のタイプの子供かと思われます。

あまり勉強が好きじゃないんだけど、そこそこの成績だという子(レベルの高い高校でGPA 3.0-3.4)は、早めにBランクの高校に行くのが正解。

Bランクの高校に通わせるのに合っている子供。力を出し切るのに、有利な子供は下記の条件だと思います。

1.競争が嫌い

2.率先して人をおしのけることができない

3.朱に染まらない(←友達と一緒にタバコすったり、ドラッグやっちゃうような子供じゃないということ)

4.マイペース

5.優しく思いやりがあり、人の痛みが自分の痛みのように感じてしまう

6.そこそこの成績の子供

こういう子供は、あまりにレベルの高すぎる学校にいくと、萎縮してしまって、大変になりますので、Bランクの高校にいかれるのがいいと思います。

それでその子供に高校1年生から、きちんとしたプライベートの進路カウンセラーをつけ、進路を二人三脚で大学進学に挑むほうが、よりいい大学に行くことができるな。というのが、私が受験を体験した結論です。

どこの学校に通っていても、GPAが3.5あれば、行動等に問題ない場合はState合格圏内に入れますので、単純に考えて、難しい高校にいくより、Bランクにいって、GPAで3.5以上をとり、趣味やしたいことを存分し、それで大学に自分を売り込んでいく方が、よっぽどアメリカの大学進学には、有利です。

アジア人の方の中には、まわりが優秀だと、我が子も引きずってもらえていいからと言いますが、周りと一緒のことをしていては、なかなかアメリカの難関大学をうかるのは、難しいです。



さて、話はもどり、この不動産価格決定試験が2日間行われていますが、香穂達は、高校4年生なので、受けなくていいのです(卒業生になるので)しかし、学校に行かないと出席日数が、満たされないので、学校は、出席するようにスケジュールを組みます。

テスト初日は、高校4年生(シニア)は、写真を撮ります。2日目は、卒業式に着るガウンを受け取りに行って終わりです。どちらも10分程度で終わります。

ガウンをもらって帰ってきた香穂に

「ちゃんと試着しなさいよ。破れてたりするかもしれないから。」

といったら、試着してましたが、

「写真撮らないで。」

と言います。

「これ、ブログにあげられたら恥ずかしい。なんか変だし。」

と言うのです。

ところが、渡は

「着る着る!!ブログにあげてくれ!」

と懇願するので、優しい香穂から、ガウンを借りて写真撮影です。

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色は学校のカラーの青いろになります。これが香穂はお気に召さないようですね。

渡がガウンを貸してもらって、大喜び。

"Thank you, Kaho!"

って言って返却してました。

けど全米の高校卒業率は70.6%。

アメリカ人の約3割はこのガウンをきない訳で・・。(たぶん渡も着ないだろうけど)

アメリカだとなかなか厳しい高校卒業です。