自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

娘からのメールと自閉症の息子の貢献度

娘からメールが来た。年末に私が泣きそうになりながら作ったカーテンがついに吊られたそうだ。彼女は先生に

早めに吊りましょう。もし駄目だったら、やり直しだし。

と言ったら先生が

えっ!!!香穂、いいよ。衣装を着ての通し稽古の時くらいで。

それからだとやり直しは間に合わないので、娘も焦ったそうだが、まー、どっちにしても舞台は予算というものがあるし、教授は打って出たな。と思ったそう。まー、香穂も3年半舞台やってる訳で。

教授は、香穂を信じようと思ったのかも。見てしまったら口出ししたくなるのが、舞台の教授だし。まーそれなりに信用された思うようにすれば、こっちもなんとなく、やりやすいじゃない?

とは言っておりました。

ロサジェルスまで1日かけて出かけて、生地を入手。年末に泣きそうになりながら、私も手伝ったカーテンがつられた舞台は、これ。部屋中、生地の海で、床も見えなくなり、ミシンのモータ―から焦げ臭い匂いまでしたのに、舞台にあげるとこんなに小さく見える。いやー大変な勉強だなぁ。

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つられてない写真はこれなので、

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たしかに人間味が出た気がする。

けどねー、たった3年半でここまでさっさと舞台設定を作れるくらいにしちゃうPepperdine Universityって恐るべし大学だと思う。彼女は、大学に入るときは、一番の落ちこぼれだったと思う。自閉症の弟が居るために、舞台もほとんど見たこともなかったし、テレビも映画も彼が騒ぐので見れず。本当にまったくできない子どもでした。さらに高いところが苦手な彼女は、Cat Walk*1も入った頃、怖がって歩けなかったし。この設定とかだけでなく、小道具もコスチュームのデザインもコスチューム作成もダイレクターも舞台関係だったら、それなりに一通りできるようになったそう。まー、どれだけ自分の時間を舞台につぎ込んだか解る。舞台に彼女の時間と血と汗と涙が全て染み込んでいる気がします。

娘がチケットの担当の子に頼んで、渡と私のチケットは入手できたので、この舞台は1月末に見てきます。なんと満席だそう。

さて、自閉症の渡ですが、月曜日に元気にDisneylandに行ってから、私は、ペンキを塗り、

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仕事をし、夜は友達と食べ歩き、飲み歩き(←昼間も食べてるという声もある)。彼は明日お昼に帰ってくる。たった2日間いなかっただけなのだけど、毎日、暴飲暴食の私の体重は1.5kg増えた。彼は彼なりに私の健康維持に貢献していたのね。あなどってたよ。参りました。すまん、渡。^^;;

 

昔、娘に

渡がいなかったら、うちのおかーちゃんは今頃、筋金入りの不良。

と言われたけど、ちょっと意味がわかった。ごめんよぉ。

おいしかったし、楽しったです!さて、明日の空港は晴れやかな顔で迎えに行けます!不良ママにつきあってくださった皆様、ありがとうございます!!

*1:キャットウォークとは文字通り、猫が歩く様な狭い綱渡りのようなところで、舞台天井にある照明などをつり下げたり、幕をつり下げたり仕掛けをつりさげたりする所です。