自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

理系の人と渡の半端な理系

ここのところ非常に忙しくしておりましたが、来週は渡が歯の手術をすることもあって、私は半分はお休み。開発リーダーも仕事が楽しくて仕方ないらしく、まったくお休みしていないので、いい機会なのでお休みするようにお願いしました。開発リーダーはあまり納得してないようでしたが、

わかりました。お休みします。けど、休み中、コーディングはします。あと、データ集計と分析も。

・・・・それって仕事じゃん!


好きなことを仕事にすると仕事と遊びの境がなくなってしまうのも理系の人ならではなのかな?と。

そんなことを思っておりましたが、実はうちの渡も半端な理系。というのも公文の数学などをやっていてもどうしてもツメがあまい。気になることがあったりすると注意力が散漫になります。持続性がないというか・・。

そんな渡は、公文のわからない部分をリーダーに聞いて教えてもらっておりました。けど、いざ計算となると注意が散漫になる。しょーがないなぁ、と思っておりましたが、リーダー、説明モードに。

渡君。君は僕と同じ理系の人のグループだ。理系の人は、計算する時はきちんと最後まで計算するんだ。他のことを考えたりしない。きちんと最後まで集中して計算するように。

と諭されています。私としては、そんなこと言ってもねぇ・・と思っていたら、なんと渡が

I'm sorry.

と謝罪して一気に集中し始めた。

えっー!!!いつもは私が言っても聞かないのに・・。

なんでこんなに違うんだろう?と思って見ていると、どうも渡は自分のことを幼く扱う人に対しては、相手を軽くみるところがあるようです。

たとえば私がめんどくさくなって子供だましの説明をしたり、渡との約束を忘れたり。そういう人に対しては、結構甘く見てる事が判明。

リーダーは決して渡を子ども扱いせずに対等に話すので、渡はそういう人は、一目置いているようです。渡はリーダーを尊敬しているので、その人から同じグループと言われたのが大変嬉しかったらしく、そのグループに入るようにがんばっているみたいです。私がリーダーにどうしてそんなに上手くいくのか?と、聞いてみると

うまくいくもなにもありません。渡君に先ずは理由を説明しているだけです。わからなければ、絵や図を書く。さらにわからなければ、違う言語の表現方法に変えて、再度絵や図を書いて説明するだけです。わかりやすく説明するのと、ゆみさんのように子どもだましの言葉と態度で接する事は別な事です。

おぉぉ。たしかにそうだ。渡は、最近、子どもの頃のニックネームの「わたぽん」をちょっと嫌がります。顔に出る感じ。さらに子どものときのように

「わたぽーーん!!」みたいにおおげざに言うとものすごく嫌がったり、男の人が赤ちゃんに話しかけるような半音の高い声で渡に話しかけると、すごく嫌がります。子ども扱いする人は、ちょっと渡もナメた態度で接してるんじゃないか?と思います。大人になってきたのねぇ・・。と寂しくもあり、嬉しくもある私です。