自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡の18歳の誕生日

いやーついに来たかという感じの日です。

18歳。

カリフォルニア州では大人とされる日です。選挙権を得られる日です。病院でもカルテを息子に断りなくみることもできなくなる日です。

小さい頃は、18歳の時って何してるんだろ?と思った事もありましたし、障がいをもっていれば、思春期に大変な思いをして苦労するのでは?とかいろいろありました。小さい時にアレルギーのショック症状が悪化し、緊急病院で。

「親族を集めてください」

と言われた事もありました。

漠然と将来に対するおおきな不安というのは、娘よりも渡のほうが小さかった気がします。不安がなかったというのではないのですが、その漠然とした不安によって押しつぶされることがなかったということです。

私が渡を育てる時に自分に立てた目標は、

将来は毎日の積み重ね。一日一日を楽しく過ごせば、その積み重ねが将来。成人になったときに、たとえ辛い事があっても、けどね。あなたの過去ってそれなりに楽しかったんじゃないの?

と言えるような、人生を送ってくれればと毎日を大事に生きること。

にしておりました。これは楽しみのあまりに甘やかすのでなく、サッカーやバレーボールだってルールがあり、それに乗っ取って遊ぶから楽しいのであって。人生の中には、社会のルールがあり、それにはしっかり乗っ取ってもらい、楽しんでもらいましょう。と思っておりました。

目に見えない将来に震えるよりも、毎日の中で小さな事から喜びや幸せを見つけていくこと。それを渡と一緒に少しづつ感じる事。それを目標にしておりました。

さて私が渡が子供の頃に想像した渡の18歳の像。

渡は相変わらず、ニコニコとしていて、やっぱり綺麗なお姉ちゃん好きはなおる事なくさらに磨きがかかってる。多分、大変な事になっても持ち前の

けど、私の中で渡に思っていた事は、Wittyな奴(微妙な皮肉屋だったり、うまく立ち回ったりするよう感じ)なんだろう。

と思っていました。

渡は、こんな子だったり、こんなことを言ったり、そんな事もしました。


さて、本日。お誕生日です。

香穂がケーキを焼き、開発リーダも参加して、誕生会が行われました。

香穂がやいたケーキはこちら。

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リーダーがケーキになんだか、書いています。

なんと、計算式。これを解かないとケーキが食べれない。

えっーそんな誕生日、私だったら、絶対に嫌だ。

けど、渡が小さいときにした私の想像と違ったことはここ。渡はハンパな理系の人なのです。このケーキをみるなり、ニコニコと、数式を解き始めました。えっ、数式みて、ニコニコとしてる。ありえん。

けど、さっと計算を終えて、開発リーダーに見せていました。

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大きな丸をもらって、超ご機嫌。さらにプレゼントまでもらい。

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 ニコニコです。

やっぱり昔、想像した18歳の誕生日になりました。

お誕生日、おめでとう!渡!!いい日を元気に迎えられて、よかったね。

私も香穂も幸せです。ありがとう。