自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡の視覚支援

渡が忘れ物をよくするので、視覚支援の方法を取り入れている我が家です。

こんな感じです。

帰って来てからも置く場所が書かれて決まってるので、忘れ物はなくなりました。

けど、お友達のお母さんと、

自閉症は常にそこにあるべきだと思い込みやすいし、家族でみんなでパニックを起こす自閉症児を優先するので、あるべきだ。という思いが強くなるし、変化に弱い。」

という話をしておりました。たしかに・・。

渡も昔は、自分が物を置くべき場所に他のものがあったら、それを投げて、自分が置きたいものをおいておりました。

棚の中のものを全て出すのは毎日の事です。

高校生になった渡はそういう行動は見かけませんが、ふと

「置くべき場所に、他のものがあったら、どうするのか?」

と疑問に思いました。

また投げたりするような行動があったら、それもしてはいけないことだと教えねばなりません。

そう思って、渡が学校から帰ってくる前にいつも腕時計を置く場所に、先に渡の時計とよくにた腕時計を置いておきました。

渡が帰ってきました。

いつものように鞄の中から空のお弁当箱をだし、台所に水をはり、それをつけてから、鞄を下駄箱の方に持って行きます。さて、腕時計をおこうとしたら、

なんとそこには、良く似た腕時計が置いてある!

ちょっと困った顔をした渡。

その腕時計を掴んだ!

「あっ!投げたら注意せねば。」

と構えた私。渡はその腕時計を掴んで、自分の腕時計を先に置き、その上に、元からあった腕時計を置きました。こんな感じです。

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下にあるのが渡の時計です。お見事。

普通の子供だと

「ママ、これ誰の?」

と聞くのですが、渡はまだそこまで成長していませんが、投げなかったのは大きな成長です。

ちょっとほっとした私です。