自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡の反逆

さて、函館から電車にのり、今度は仙台の秋保(あきう)温泉に向います。

朝電車にのろうとしたら、売店にこんな物が、売られていました。

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これは、いけません・・。

だって、買っちゃうじゃん!

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ということで、仙台に向う電車の中で飲むものは、この3つに決定。

電車に揺られて、3時に無事に秋保温泉に到着。

特別支援学校の先生と会う約束があり、しっかりお話しさせてもらいました。

おどろいたのは、本当によくお勉強されていることです。

子供に対して本当に子供を延ばそうと、真摯な態度で教育に接してらっしゃるのは、もう感動を通り越して尊敬してしまうほど。

こういう先生は数少ないのでは?と思いました。

さて、お話が終わり、御飯です。今日の夕飯は、バフェ形式で食べ放題。

渡は自分の好きな物ばかり食べれば言い訳で、大満足です。

秋保米やローカルなおいしい食べ物を頂き幸せな私たち。食後はチョコレートフォンデューです。果物をチョコレートの流れ落ちるタワーに絡めます。

写真はパイナップル。

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私がパイナップルを食べていると渡はまだ御飯を食べるといい、香穂は退屈そうに渡が食べ終わるのをまっていたのですが。このフォンデューのチョコの一部が小さくお皿の上に残りました、

香穂がそれを取り上げたので、なめるのか?と思いきや、

櫛の細い先で絵を書いた・・。こんな所にまで描けるんだ・・。

このチョコの大きさは上の写真のチョコのお皿に着いた部分に描いています。

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故宮博物院に対抗したのか?と思うほど小さいチョコに描いたかほ。


さて食後は、磊々(らいらい)峡というホテルの窓から見える渓谷を散策。

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部屋に戻ると渡の反逆がありました。

それはきのうの温泉でどうも

「ママと香穂は、大きなお風呂に入ったようだ・・。僕は小さいお風呂にはいったのに」と思っているようです。

突然

"Big hot lake"(おおきな暖かい湖。よーするに、大浴場)

と大声で何度も言い始めました。大浴場に行くと言って聞きません。


ところが、大浴場は勿論のこと男性と女性が別れています。私が一緒に付き添って入る訳にはいきません。

香穂でさえ、初めて入る日本の大浴場のルールにちょっととまどっていました。

けれども渡は

「一人で入れる」

と言いはります。

迷っているとお姉ちゃんがあっという間にソーシャルストーリをかきはじめました。

私に

「すぐに大浴場に行って、人がいなければ、写真を取るように」

と指示してきました。

大浴場には、誰もいなかったので、下記の写真やお風呂に入るところの扉の写真を用意。

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香穂が渡に見せながらお風呂の入り方を絵にかいて順番で教えます。

頭を洗ったり体をあらうのは、部屋に付いているお風呂にすれば、渡が乗り越えられそうなハードルです。

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1。男湯の方にいく、

2。服と眼鏡をとって、かごに入れる

3。裸で扉をあけて、浴場にいく

4。体にお湯をかけて、湯船に10分浸かる

5。体をふいて、かわかして

6。部屋に戻る。

見えにくいですが、反時計回りでさささっーと絵を書いて写真を見せて、説明すると

" OK!"

とにっこりと笑った渡。

これは大丈夫です。

タオルをもち、大浴場に行った渡。

約束通り、15分でお風呂から上がって部屋に帰ってきました。

最高の嬉しそう、かつ、自慢げな顔をしています。

とりあえず

「誰かが、渡に話しかけなかった?」(←これは、誰かに迷惑かけて、怒られたか?と聞くと傷つくので、こういう聞き方をします)

人は少なかったそうで、どうもどなた様にも迷惑をかけずに目標を達成したようです。


明日の朝も入るそうです。

すごい!香穂でも難しかった大浴場の一人入り。見事にやってのけました。

お兄ちゃんになったねぇ・・。