自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

日本語補習校の涙の卒業式

香穂の日本語補習校の卒業式です。

たった9名の高校2年生です。大変だったことも、嬉しいことも、悲しいこともいろいろあった学年でした。

ワクワク土曜日というこちらで活躍する日本人の方たちの話を聞く会を企画し、2年間で1ケ月半に1度一緒に放課後の行動をともにしました。私はこの9名が大好きです。我が子のように愛情を感じますし、かわいくて仕方がありません。


最初に卒業証書授与がありました。私は、クラスの一人の子が、卒業証書を受け取る瞬間にどっと涙があふれ出て、止まらなくなりました。

その子は、クラスで、人一倍気がつくし、優しいし、下級生だったり気が弱い生徒は絶対にかばいます。下級生が困っているときや孤立している時も、いつも一番に手を差し伸べて、絶大な人気を誇る子ですが、彼は、教師側からみると誤解されるときがある。生徒から不人気の教師から見てみれば、人気絶大な彼は、嫉妬するのに値するのかもしれません。

その優しい性格ゆえに、教師から不合理な扱いを受けた時も、いいわけもせずに、生徒間の輪を尊びみんなが楽しく学校生活を送れるように、場をもりあげ常に気を配っていた子です。

私はその不合理な扱いに対して、先生に意見も言いましたが、なかなか聞き入れられず、歯軋りする思いで見ておりました。


彼が、今、卒業します。


「よくがんばったね。よく耐えたね。ありがとうね。」

という思いが込み上げて来ました。


高校2年生は9名しかいないので、答辞は全員がマイクを持って一人一人話します。

もう私は号泣・・。補習校に通うということは、2つの学校に通うということです。

現地校のレベルが高く、宿題が山のように出ることで有名なこのシリコンバレーの学校に通いながら、もう一つの日本語学校に通うというのは、スケジュールの調整から、宿題との戦い、睡魔との戦い等々があります。

それを乗り越えて、しっかりと後輩にメッセージを話す9名の彼らの言葉は、11年という歳月を乗り切った重みがあります。親たちをはるかに超えて、精神的にも成長した彼らの姿は、輝くものがありました。

学校でトラブルがあって、先生ともめたこともあったときに、保護者の私を一番にかばってくれた子もいました。

はるかに私を越えています。その子も卒業です。私は、この9名を心から尊敬できます。


けど、あまりに私が泣くので、ワクワク土曜日で一緒に行動していた高校1年生から、

「大丈夫ですか?」

と心配されてしまいました。ごめん・・・心配かけたね。


9名のみんな卒業おめでとう。よく11年がんばり通しました。

私はあなたたちを本当に誇りに思うよ。

と・・このブログを書いてても、11年が走馬灯のように思い出されます。

涙で画面が見えないので、今日はここで終わり。

明日は、いいお知らせを書きます。