日本では体罰が問題になっているようですが、この話は娘の大学生の間でも噂にもなっているそう。
アメリカの大学生には、指導で人を殴るということは信じられない事で、教師が殴るもあり得ない話です。
サッカーやバスケができないくらいで人は殴れないでしょう?と娘の意見。
最近、彼女の通う大学の学生の間で「香穂は日本語を日本人と同じ様に話せる。」ということがバレて、休み時間などに日本のアニメを一緒にみて通訳などをする事があるそう。
アメリカでも有名な「忍たま」
これを見てる時に、学生がすごくおどろいたらしい。
6:10分のところだそうです。
このシーンで、教師が生徒を殴ります。見ていた学生は
"Oh! My !!"
とものすごく驚いて、
これ、子供が見るんだよね?
といわれたそう。アメリカ人の友達の意見はこうだそうだ。
漫画で教師生徒を殴るというバイオレンスを見せてしまうと子供は教師が怖くなって嫌いになるでしょう?学校にいけば、殴られるという刷り込みになる。さらにまだ就学前の子供がみたら学校にいけば、教師が殴る怖い場所になってしまう。あと、これを見ていると、このシーンが入ったために、漫画に集中できなくなるでしょう?そういうのって誰も問題視しないの?子供がそういう思いをする事に、誰もやめさせる人はいないの?大人は誰も文句いわないの?
ということだそうです。
香穂は
私は日本に住んでないので、知らない。日本人がこれを見てどういう反応なのかもしらない。
と言ったそう。けど香穂は帰って来てから。
「あれはひくわー。あんな暴力、なんで漫画で見せていいんだろうか?」
って言ってた。
そんな話をしていたら、娘が小学2年生の時のことを思い出した。カリフォルニア州の教育費の削減は有名な話で、娘の通うアメリカの小学校でもバザーなどをやり、資金を集めてクラスの本を買ったり、遠足の資金を出したりしておりました。
バザーでは、ホテル宿泊券やゴルフラウンド券など、近くのお店がチケットを寄付してくれてそれを売って教材に変えて行きます。そこに混ざって
「校長先生と校長室でランチを食べれるチケット」
が競り落とされます。私はこういうチケットを売る事自体でもう驚くのだけど、これは親や子供から絶対に売ってほしいと言う希望があるものだそうです。なので毎年必ずありました。子供達は校長先生とご飯をたべたいのだけど、生徒数が1000人とかになると全員と食べれる訳ではありません。なので、褒められるようなことをした子などが選ばれて食べるだけです。だからみんな褒められたいので、必死でいいことをしようとします。とにかく小学校の先生はちょっとしたスターよりも人気ものなんですね。そんなこの「校長先生とご飯チケット」は、高額で売れる。このチケットを手に入れるためにお父さんがはりついて、チケットを1枚でもGetしようと張り切ります。
無事に競り落とせた子供はもう大喜び!「お父さん大好き!!」となります。お父さんもこれが嬉しい訳で。それで子供達は、校長先生とのご飯を楽しみます。
ところが当時、娘が通っていた週末に行く日本人補習校では、
「悪い事をした罰で校長先生とご飯を食べる」
そうです。
マンモス補習校で、1週間に1度の土曜日しか行かないので、校長先生の顔など覚えていないし、知らないけど、校長先生とご飯を食べる事が罰になるほど「ひどく恐ろしい校長先生」だという噂は、すぐに広がります。
娘は迎えにいった私に、そのことを話してくれました。当時、小学2年だった彼女の疑問が出て来た。
あのさー。補習校の校長先生は子供が嫌いなんだろうね。好きだったら、子供に怖がられて嫌われている自分っていうのが寂しいと感じるんじゃないかな?罰で生徒と一緒にご飯ってかわいそう。さらに食べた子供で「面白かった」と言っていた生徒は聞いた事がない。それってさみしいね。校長先生は一人ぼっちだね。寂しくないのかな?大丈夫なのかな?とっても悲しい事だね。
と言われました。たしかに。小学2年生の子供に「かわいそう、悲しい」と言われる校長先生が生徒から絶大な信頼をうけ、「なんでも相談されるような優しい校長先生」にはならないですね。小学2年生に真剣に心配された日本人学校の校長先生でした。
なんだか、やっぱり罰で先生と一緒にご飯っていうのは違う気がする私でした。
なので、なんとなく生徒達は校長をみつけたら、なんとなく逃げる。というのが常套手段になったそうです。所変われば..でまったくちがった日本人学校とアメリカ人学校の話でした。