自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡のボランティア

こちらにある三育学院サンタクララ校で、ちょっとした用紙をほんの少し集めるというボランティアを私がしていて、そのお手伝いを渡がしています。紙を提出される方に

「ありがとうございました。」

とお礼を言い、三育学院サンタクララ校の吉田校長先生の所に持参します。

校長先生は、前に渡に会ったことがあるので、渡のことをご存知です。なので、渡が仕事をしているつもりになってることも認識してくださいっています。

渡にきちんと頭を下げて

「渡君、ありがとう。」

と丁寧に力強く、心のこもったお礼を言ってくれます。渡は、先生と名のつく人に、怒られることはよくあっても、ありがとうとお礼を言われることは少ないので、もう大喜び。

「吉田先生、happy。」

と家で何度も繰り返して言い、このちょっとした配達のお手伝いが大好きになりました。今日もこの用紙を渡してくださった方がいたのですが、渡は、その紙を見るなり、

「ゴー 三育。吉田先生 ハッピー」

と何度も何度も繰り返し言います。渡に

「渡、金曜日のこの時間は、学校は、もう閉まっているよ。」

と言っても、心のこもったお礼を言われた渡は、どうしても吉田先生に会いたい。もしかしたら、学校は、開いているかもしれない。というのを期待をしています。(だって、ママは、たまに、買い物がめんどくさくて、「今日は、スーパーは閉まってる」とウソを言い、行ってみると開いていることがあるものね。)

学校が閉まっているのを自分の目で確認しないと納得できない様子です。これは、行かないとダメだなと思い、三育学院まで出かけました。やっぱり閉まっていた学校。渡は照れ隠しに踊りながら(渡はバツが悪いと踊ることがあります)、車に戻りました。来週は開いてるので、来週こようね。

私も小さいときに、こういう先生に教えていただければ、もう少しよく働く子供だったかも。こういう先生が、本当の先生なんだろうなと思いました。渡は月曜日まで「配達」という楽しみがあり、うれしそうにしています。よかったね。渡も人に喜んでもらえたね。いい一日だね。