自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

最近読んだすごい本。これはすごかった。


最近読んだすごい本。

 

 

ものすごい本を読んだという感じで、読了後、身動きできなかった本。久しぶりに読書で、体力を消耗するというか。
ここに記載されているグリコ・森永事件は未解決事件で、犯人があれだけ証拠を残したのに、どうして未解決になってしまったのか?というのも大変不思議な事件でした。大阪では様々な噂がまことしやかにながれ、犯人はすでにわかっているが、逮捕できない事情があるとかなど...。多くの事実がわからないまま未解決事件になりました。その事件のノンフィクションの部分を、フィションで埋めた小説です。
なので、この本に書かれたことが、全て事実じゃないのか?と思ってしまうくらい違和感がない。本を読んで力が入ったのは久しぶりでした。

 

グリコ・森永事件は、わたしが大阪に住んでいる時に起こった1984年の事件です。大きくなるまでに何度もたべたことがあるグリコのキャラメルに青酸ソーダが仕込まれるということが起こり、子供を持つ親や子供を恐怖に陥れた事件。子供を犯罪に巻き込むということ。脅迫テープが子供の声というのも、平和な生活を揺るがすもので、国民を恐怖に陥れました。
劇場型事件で世間を巻き込みました。わたしも怖かったのを覚えています。この事件の対応のためにグリコのキャラメルは箱全体がセロファンで包まれるようになりましたよね。昔は、箱はセロファンなんかで包まれていなかった。

 

実は、わたしこの事件の関連で、警察から電話聴取を受けたことがあります。大阪の人で、この事件の関連で聴取を受けたことがある人というのは、それなりの数がいるのかな?と思っています。
わたしが電話聴取を受けた内容は、犯行に使われたワープロ(ワードプロセッサー)についてです。
突然、警察から電話があり、
「ゆみさんいますか?」と言われました。
で、話をきくと、わたしのワープロについての話でした。最初は
「そのワープロを見せて欲しいので、自宅まで見に行く」といわれました。
警察が1番知りたかったことは、どこで購入したか?ということです。警察の人は、そのことを真剣に聞いてきました。
実は、
「わたしはこのワープロは購入していません....」
当時、懸賞応募にこっていて、その懸賞として1位のワープロを当て、手にいれたのでした。
けど恐ろしいのは、なぜ警察の人がわたしが使っているワープロの機種をしっているか?ということ。当時、手紙などはこのワープロで書いて友達などに送っていたので、わたしが送った手紙を友達の誰かから入手したとか、いろいろ考えましたが、友達が誰も「警察がきた」なんていうことをはなしていなかったので、それもちがうかなと。
電話してきた警察の人に、
「見に来られるのはいいですが、まず、なんの事件の調査ですか?」と聞きました。相手が
「グリコ・森永事件です」とおっしゃったので、あぁぁ!そりゃー大変だ。と思いました。さらに「グリコ・森永事件」と聞くと大阪の人間は全力で協力しますよね。
警察の人はどこで購入したか?が一番興味があるので、わたしは「懸賞であてました」と答えて、なんの懸賞だったか?も全て正しく伝えたら警察の人は「あぁぁ〜!!そうですか!あっ、わかりました。じゃ、だいじょうぶですわー」みたいにいわれました。けど、こっちだって事件の調査の進捗状態は聞きたいので、根掘り葉掘り警察の方に聞きました。

「使われたワープロの機種は限定し、ほぼ100%の人の所持者のリストはできあがっている」ということでした。
けど、わたしが最初に言ったように、わたしだけ、「購入履歴がない」ということ。あやしまれていますねー。
購入履歴がないのに、なぜわたしが持っているということがわかったのか?というのが不思議です。そのことも警察の方にききました。そしたら回答が驚いた
「修理履歴です」
と。たしかに一度壊れたので、修理にだしました。なんと警察は全ての修理工場までも連絡をとり、該当機種の修理の履歴を全て調べてもっているのでした...。すごいわ、日本の警察。
その購入者リストに懸賞のために会社が購入したことも記載があったらしく、この懸賞でゲットしたのは、わたしだということが分かったので、大丈夫という感じになりました。

そんな身近なグリコ・森永事件を取り上げた本で読みたいともっていたので、やっと取り寄せて読了。
すごい本でした
あまり描くとネタバレになるので、かきませんが、ここ数年で一番読み応えがあった本でした。おすすめでございます。