本日は、私が京都に行くと必ず通うお店
の心温まるお話しです。
3月の新型コロナの騒ぎから、サンタクララ郡に住む私は、引きこもり生活がスタートいたしました。あれよあれよという間に、日本も自粛、自粛で、居酒屋さんなどが、どんどん閉店の危機に追い込まれて行きました。
これは困る....。
実は、開発リーダーと京都在住の相方 id:reikon と私は、いつも京都で飲む店が決まっておりまして、この「京都たかばしほらほら」でございます。創業時の決起集会もそのお店で行いました。で、facebookでフォローしてるので見てみると、やはり経営が大変だということで、なにかできないか??ということを考えました。
実はこのお店は、私がのみたいような日本酒の揃えがよく、手に入れるような難しい日本酒も普通の値段で飲めるのです。良心的で、お魚も日本の様々な漁港から直接届きます。朝とれた魚がその日の夜にいただけるという(それもすごく珍しいおいしいお魚ばかり)ありえないお店なのです。
私の日本出張の元気の素はここにあります。
それは大変ということで、お店のシンボルのふぐの命名権利をわたしと開発リーダーで買いとることに。大した値段にもなりません。ほんと、助けにもならない金額でしたが、なんと、店長さんから素晴らしい提案をいただきました。
「お気持ちは受け取りますが、実は、京都の学生さんが新型コロナの影響でピンチです。その半分を学生の緊急用のお弁当にしてもいいでしょうか?」とおっしゃられました
私はこのお店に自分が龍谷大学で講演会をした時に、龍谷大学のスタッフや先生をお連れしてお邪魔したことがあり、そのスタッフの方が、ほんとうにいい方でその後もよく飲みにいらしてくださってました。その折に、龍谷大学の寮にいる留学生さんたちの現状をお店にお話しくださったそうです。
親族もいない異国の地で、母国の料理を食べるのもままならなくなり、お店も閉まちゃうし。そりゃー、心細いでしょうとわたしも思いました。私もアメリカに来て、すぐに大地震に合い、言葉も通じない、知ってる人もいないで、本当に心細かったです。
で、店長からのアイデアは、このお金を最低限必要なものをいただいたら、学生さんの救済弁当を作っていいだろうか?というご提案でした。すごい!願うったり、かなったりです。私たちの「あのお店でおいしいものが食べれなくなっては困る」という自分たちの利益だけを考えた邪な考えを多くの方の助けになる形に変えてくださいました。すごい!
個人的には、開発リーダーも日本からアメリカにきて、博士号を取得したわけで、留学生だったわけです。アメリカの地元の方に随分よくしてもらったそうです。我が家も娘が家を出て、マリブで学位をとるときに、山火事が近くであったりして、母は心配で心配で夜も眠れなかったけど、地元の人たちが寮の学生を呼んで夕飯をご馳走してくださったりで、留学生は地元の方が一番の救いになるわけです。
もう、こんなにありがたいことはありません。ご丁寧に1回目のお弁当の写真をくださいました。
お手紙もつけてくださっています。
すごいわー。この店長さんの篠田さん。自分のお店が大変だというときに、他の人のことを考えてせっせとお弁当を作ってくださっている。キッチンにもお魚担当の腕利きの方がいるのですが、またこの方も最高の優しい方で....。
この寮に住むひとたちも母国にはお母さまが心配しながら、来ることもできず気を揉んでいることでしょう。私がもしその母親だったらとおもうと、もう泣けてきました。
私、自分が切羽詰まった時、お店も大変で、自分も病気になるかもと思った時、心細い思いをしている外国人の方達に心を砕き、手を体を動かすことができるだろうか?と問いかけたけど、できないかもというのが自分の回答でした。すごいわー。ありがたい。
さて、追って、このお弁当の続きの話を明日からしてゆきます。
どうぞお近くのかたは、私たちが命名したハリセンボンをみに行ってみてください。最高のお魚と日本酒や焼酎がいただけますよー!!