渡にアルバイトが入った。オフィスの引っ越しです。主なお仕事は、段ボール箱をオフィスに運ぶこと。まず最初に渡にすごく簡潔に仕事が説明されて、数回の箱を運ぶのを見てもらったら、突然渡が
Please leave me alone.(一人にして)
と言ったらしい。そこから黙々と階段を上り下りして重い箱をオフィスに運び入れる。自閉なので、箱もきれーーいに整列させて並べます。美しい。
5時間近くかけて運んだ箱は約80箱以上。100箱はあったかも。オフィスなので、中身は紙などが多い。紙は実は重いんです。服を入れるより重い。こういうのは学生のバイトでよくある力仕事だけど、渡が他の子と大きく違う事は、
1.無駄口を叩かない事。
2.さぼらない事。
3.スタバにいついくか?とか考えない事。
4.最初から最後まで同じ速度で仕事ができること。
です。けど、モチベーションがないと、どんな仕事もしない渡なのですが、今回はモチベーションがありました。
一生懸命働いて箱を全て運んだら、ディズニーランドのお姫様はみんな僕の事が好き。
勝手に自分で目標をつくり、そう思い込んで働いてました。やっぱりほとんどお休みなしで、(←休みが苦手なので。)そりゃーもうよく働きました。
こういうオフィスなどはの引っ越しは、NPOなどでは、よくある仕事で私も何度か手伝いましたが、普通の子達は、箱から中身が見えたら、「何これ?」と興味を持って引っ張りだしてみるし、重要な事で興味があるものを見つけて、口外したりしたこ子がいた事を体験した事があります。その点、渡は文字なんて興味はないし、話せないので口外しないし。マフィアの引っ越しなんてすごく向いてるかも。政府の引っ越しとかも。発達障害が引っ越し手伝ってたら、まさか大事なものだとは誰も思わないしね。渡のたった一つ興味がある事は、
全てのお姫様は僕のことを好きか?
だけです。
5時間働き通した渡は最後の一個の箱を運び終えると両手を揚げて
やった!お姫様は僕の事が好き!! Great Job!
でした。
よかったねぇ。
けどさー。たくさんの箱を運んだくらいで御姫様が渡のことを好きだったら、ディズニーの物語は、どの話も最後は白馬に乗ってやってくるかっこいい格好をした王子様がお姫様にキスをするのではなくて、アート引っ越しセンターの制服をきたおじさんが段ボール箱抱えてお姫様にキスをする。に変わるんですが。王子様の正装は引っ越し屋さんの制服。が結末。ってなっちゃうんですが....。
お給料を頂いて、帰りにターゲットに立寄り欲しかったDVDを手にいれた渡。よかったね。