自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

価値観の違い

さて、先日来より出血量が減ったものの、いまだに出血してとまらない私。

お友達も皆さんブログを読んで心配してくださいましたが、一人の方の話が結構考えさせられました。自閉症のお母様でもある彼女は、ほとんど一人でお子さん達を育てています。

彼女の元ダンナさんと彼女は価値観が相当違ったらしく・・・。

「丁度、今のように税金申告の時期だったので、思い出したのだけど・・」

と言いながら笑って話す彼女の話は壮絶でした。

数年前に突然倒れた彼女は、

「体がおかしい。立てない。」と、メールしたらご主人の返事は

「税金申告の書類をやってください。」

だったそうです。彼女は

「今、立てないのでできません。」と返事したら返信が

「僕は夕飯を食べて帰ります。御心配なく。御大事に。」

だったそうです。


子供の御飯は?宿題は?洗濯は?掃除は?明日の子どもたちの送りは誰がするの?病院には誰がつれてゆくの?ましてや病気の奥さんの御飯は?には一切言及されずだったそうで。当時の上司に

「うちの旦那ちょっと精神的に感覚ずれてます。」といったら、上司の方は

「それは、精神的におかしいって言わない。”ひとでなし”っていうんだ」

と言われたそうで。ごもっともと思ったそうです。

普通は、家族の人に対して「おだいじに」なんて使わないし、だいじにできるように家族が一丸となって助け合うのが家族だと思っていた、価値観がまったくちがった。と彼女の弁。


彼女いわく

「ゆみちゃんは、そういうこともなく、渡君がいろいろ助けてくれて本当によかったわね。私は元旦那に渡ちゃんの爪のあかを煎じて飲ませたい。彼のあの自分のことしか考えない思考は自分でおかしいから直そうと思わない限りなおらない。人間は、障害がある、なしは関係なく、本人が自身を変えよう成長しようと認識するかしないか?で変わることはたくさんあるんだけど、元旦那は、それがなかった。御大事にと言った自分は世界一優しいダンナだと信じてやまないだろうし、御飯を食べて来た自分は気がきく旦那だと思っているにちがない。けど、これは、自身の認識を代えない限り直らない。とにかく、ゆみちゃんは、渡ちゃんがいろいろしてくれるだろうから、よく休んでね。」

と言われました。

壮絶な人生ですね。その体験があるから今の彼女の強さがあるのでしょう。



さて、私のほうは、元気になりつつあり、起き上がって家事や仕事も始めました。渡にはしっかりと

'Hey! Mom, No more sick."

と言われてしまいました。相当怖かったし、心配したようでした。いろいろ助けてくれてありがとう、渡。

今度から体に気をつけるね。