自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

ADHD&ADD(注意欠損障害多動性障害&注意欠損障害)

香穂の学年(高校2年)には、ADHDとADDの生徒が数名(というか、結構な数)います。みんな

「自分たちは薬飲んでるんだ!」

と話しているそうで、香穂や、他の友だちは、誰がADDで誰がADHDか?を把握しています。先日クラスメートのS君が、

「俺、今朝、薬を飲んでくるのを忘れた!」

と言っていたそうです。こうなるとS君は、

休み時間に喋りまくり、落ち着かなくなるそうです。S君は、S君で、授業中に静かにして座ることが難しいのだけど、薬をのまない日は、必死で耐えて座っているそうで、休み時間になると堰を切ったように喋り捲るそうです。授業中のストレスを休み時間に発散させて次の授業の準備に入るわけです。

けど、このS君。しゃべっている話題を代えると、さらに、しゃべりは激しくなり、次の授業までに落ち着かなくなり、さらにハイパーになって、授業をうけるのが難しくなってしまうそうです。薬を飲み忘れた日のS君は、スターウォーズの話を延々としていたのだけど、話題を変える危険なので、みんなで

「で、S君。わからなかったので、もう一回言って!」

とS君のお気に入りの話に付き合って、何度も話してもらって、ガス抜きのお手伝いをします。幼馴染のジーナだけが、彼の話題を変えれるそうで、ジーナがくるまでは、みんなでS君のスターウォーズの話を聞くそうです。すると、ジーナがやって来て、

「ふ~ん、S君。そうなんだ。で、そのスターウォーズに出てきた○○は、こうなんじゃない?

そういえば、○○は、どこそこでもみたじゃない?で、そこでね~!」

とみんなの話題に近寄らせて、クールダウンして、おちついて、それから各自が自分の授業(一人一人取ってる教科がちがうので)に入っていったそうです。

すごいなぁ・・。お見事!別にみんながADHDとは何か?を説明できるわけではないけど、学校生活での友達付き合いの知恵というか、そういうものなんだろう。みんなに、座布団1枚!