自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

大阪の血をひく話せない自閉症の渡の交渉術

まだ真っ暗い内から、午前中のボランティア活動に出かけた息子。

先日から、ボランティア活動を引き続きやっている渡。彼がボランティア活動をする理由はこちら⇨全米から空腹をなくすというボランティアに参加する渡なりの理由

午後から夜遅くまで仕事。ボランティアは早い開始時間になので助かります。バスを乗り換え、電車を乗り継ぎ、2時間半かけてボランティア先に行きます。「偉いなー」と思っていたら、しばらくして私の携帯が鳴った。

定期券わすれた!

焦る母...。渡は、口頭で説明するとか、とにかくお話が苦手。

日常と違う突発事態に、パニックになってバスを停めたりしていないか?

メルトダウンを起こして、他の人に迷惑をかけていないか?もう胸がドキドキの母。すっぴんのままあわてて車を運転して定期券を届ける。

渡が乗るバス停にいくと、渡もバスもいない。Find my iPhoneで渡の居場所を探したら、すでにバスに乗っている。

あぁ、お金を払って乗せてもらったんだ!と、とえりあえず胸をなで下ろした。

先回りして渡が降りるバス停に。渡がバスからおりてきた。せっかくなので、バスの運転手さんに

いつもありがとう。

と声をかけると、どうも渡はお金を払って乗らず、自らバスの運転手さんに交渉して無銭乗車をさせてもらったらしい。運転手さんも渡がいつも定期券で乗っていることは承知してました。私は運転手さんに平謝り。運転手さんは

彼のことを知ってるよ。いい子だね。(定期券忘れの事は、)誰だってそんな日はあるさ。心配しないでいいよぉ。忘れた人は、みんなそうやって乗ってるから。

いや、定期券忘れて、無賃乗車なんてないだろう。運転手さんの優しい配慮です。

シリコンバレーの田舎の優しさが、まだここにはありました。バス通勤も悪くはないわぁ.....。