自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の渡のボランティア活動

遅めの夏休みの渡ですが、この夏休みの間、2年間続けていたボランティア活動の場所に行きたいと言いだしました。これは、アメリカの空腹な子供や大人を絶滅させるNPOの活動です。ここは渡の自立活動の一環として、社会貢献というか、社会に溶け込むことに一つとして、職業訓練の先生が連れて行ってくださいました。一人で行ったことはまだありません。片道2時間半かかります。母としては、公共交通機関の乗り換えに次ぐ乗り換えも心配でしたが、ボランティア先で、一人でいって話せないので、コミュニケーションがうまくいかずなにか問題を起こしたら2年もやった活動が全て水の泡になってしまうので、どうかな?と心配しておりました。

けど、やはり「やりたいことをさせない」のは、なんか違うなーと思い、じゃ、行っておいでということになりました。

夏の間にスケジュールが大きく変わったので、3ヶ月ぶりのボランティア活動です。

行けることが随分嬉しかったらしく、もう数日前からニコニコです。

朝5時。渡起床。服を着替えて、猫たちに餌をやり、朝ご飯を食べて、真っ暗で寒い中、ボランティアに向かう。お猫様たちは、いつもよりはるかに早い朝ごはんに、なんだ?なんだ??と、驚いている模様。寒い中、朝のルーティンをテキパキこなす。すごいなー。

朝の気温は13度。今朝は風が冷たく強いため、体感はもっと寒く感じます。寒さが苦手な母は渡のガッツに、おののく。

さて片道2時間半かけて現地までいきます。アメリカのバスは時間通りにこないので、もちろんのりつぎの各バス停や駅では20分待ちなんてザラです。仕事でもちょっと嫌かも、私..。ハイ、母は根性なしです...。

母は仕事。朝からご飯食べながらの打ち合わせでは、なんと朝のサラダにスプーンがついてくるという。

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どうやって食べろと.....あめりかーーんだわぁ。

そうこうして母が働いているうちに、日が随分傾き....。

渡は、真っ白なヨットパーカーで行ってもらったのですが、真っ黒になって、満面の笑みで帰ってきた。真っ白で行かせた意味は、働けば黒くなるので、わかるだろうし、なにかジュースなどをこぼしたりのミスをしたら察しがつくからです。現地では、やはり知り合いにあい、知り合いは、丁寧にテキストで渡の様子を送ってくれました。大意はこんなかんじ。

渡は、久しぶりだったので、スタッフの人たちみんなが、「渡が帰ってきた!」って大歓迎で、みんなで喜んでくれて、くるくるとよく渡の働きを讃えてくれた。

すごい!

渡は小さい時から社会性に問題があり、さらに認識力が低いので、よく周りの方々にご迷惑をおかけしました。近所の家に水をまいてしまったり、大きな声で叫んでしまったり。そんなこともあったので、やはり少しづつ社会に貢献できるようなこともしてもらいたいと思っていろいろなボランティアをしていました。

6歳くらいから始めたボランティアはお歳を召したか方のNPO団体の大量の広報の送付。切手貼りから始めて、大量の会報を送ります。最初は切手を逆さまに貼ったりとかいろいろありましたが、会長さんが笑って流してくださって何年も続けることができました。メールがだせるとわかったら、いろいろな演奏会などの手紙も住所のシールと切手を貼って送ることもボランティアジョブとしていただけるようになりました。図書館でも何年もDVDや本の整理にも携わりましたRedwood city のDown townの掃除をしていたこともあります。

個人的にはお姉ちゃんの宿題のモデルにも何度もなりました。(笑)

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これはボランティアというより、自分が俳優になったと勘違いして、けど、このショートフィルムにディズニーランドのお姫様がでてこないので、ちょっとがっかり。ここまできたら、いろいろできるようになってきて、一番のお得意は、荷物を運ぶことだったりします。

そんな渡が今日は一人でボランティアにいき、社会貢献をして真っ黒になり、満面の笑みで帰ってきたわけですから、親ばかな私の喜びは半端ないです。いい1日だったねー。