自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の息子が書く大学での作文

渡の授業で作文がありました。これがファイナルのひとつです。あと3教科ある...。はぁぁ。

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Aでした。ところがご本人は、数学の時のように喜んでいない。数学の時は家に帰った瞬間に渡の飛び跳ねる音が聞こえたのだけど..

いったって普通の我が家です。

けど、母としては、がんばったねーと親ばか丸出しで言います(笑)めったに褒められないので、たまには褒めておこうかと。けど家の中に、緊張感は走っています。なにか私がするわけじゃないんですが、とにかく普通の子でも期末テスト前は緊迫しているじゃないですか。それが自閉症だとさらに強い感じです。受験生が半年に1回家に居る感じ?(笑)母も緊張が移ります。

よく、

渡君、大学好きなんですねー!!なぜ?

と聞かれるので、とりあえず、思い当たるフシをあげておきます。

渡がここまで勉強するのは、たぶん、このあたりじゃないか?と思います。

1.自分の模範となる人(自分がなりたいと思う人)がいるから。たぶん、これは、開発リーダーだと思います。絶大な信頼を置いていますし、とにかく、高校を転校する理由は「スタンフォード大学に行きたい」でしたし。(笑)ただ、リーダーが通っていたという理由だけだったと思います。


2.小学校の時に、自分にあった勉強の仕方というのをある程度体験して知っていた。勉強に対しての快楽を得ていた。(中学、高校半ばは、職業訓練校みたいな所だったので、余り勉強しなくて良かったのですが。小学校の時の勉強が出来た時の快感っていうのは人間、大事かもしれません。小学校の時に、常に賢くあるよりも勉強の仕方と快感を得れるといいかもです。)


3.お姫様というモチベーションがあるから。(今回は、英語のマスターというバッチを作れと香穂にお願いしています。ディズニーランドで姫様に見せるらしい。けど、まだ成績でてないので、お姉ちゃんは、無視..。姉は常に厳しい。)


4,アメリカの大学のシステムだとわからないことを聞ける専門の場所が学内にあり、聞く事がよしとされている事。(どの大学でも、書き方センターや、学習センターみたいなのもあります。渡の場合は、こういう所以外にもセラピストや、開発リーダに聞ける場所があり、自分が理解するまで聞けて、さらに家でやり直す事ができました)


5。ネガティブな意見に耳を貸さない(これは母似かも。私に似て、根っこが能天気。びっくりするような否定的なことも、自閉症ですので言われる事もあります。そういうことはわりとジョークで返したりしています。たとえば、「渡に数学は無理。」とカウンセラーが言えば、"I'm Math King"と返したり。日頃は絶対にしゃべんないのに。)

このあたりなのかな思います。ただ、来期からは、職業訓練が濃くなるプログラムなので、

障がい者=常に就労に挑戦(大人になったら絶対就労めざせ!みたいな)

という図式が消えないかな?と思います。

障がい者=就労でも勉強でも好きな方を。普通の学生のように両方やってもいいよー。

に、せめてなってほしい。来期から機嫌悪そうで気が重い母。けど、

「2年の訓練期間が終わったら、大学に戻ればいいですよ。」

という開発リーダーの勧めもあり..。まー、自分の人生ですから好きに生きていただければいいと思いますが、とりあえず、義務教育のあと2年はおとなしく言う事を聞くのが吉かも。

さて後残り1週間。ちょっと緊張して暮らします。