自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の子供がレストランに来たらどうするか?アメリカの警察恐るべし

昔、英語で見た事があったテレビ。なんと日本語字幕をつけてくださっている方がいたので、アップしました。訳してくださった方、ありがとうございます。

すご


あなたなら どうする? -自閉症児と出会ったらー   

く考えさせられます。この動画にでてくる警察官の方、かっこ良すぎる...。

実は、渡も小さい時(たぶん、4歳か5歳)に近くのDIYのお店に行った時に居なくなった事があります。渡は突然、

「かくれんぼをしよう!!」

と思い立ったようです。ところが、渡は話せないので、突然自分の思い立ちで行動するので、誰にも「かくれんぼしよう、あなたが鬼で僕は隠れるからね。」などは言わない。ようするに、

「かくれんぼしよう」と言ってくれればいいのですが、それが言えない。突然、消えた渡。 たぶん、0.1秒とかそんな時間に居なくなった感じ。神隠しにあったようでした。

私は階段の上にある従業員専用休憩場に行ったと思い、(この頃、渡は階段がやけにお気に入りで、みたらすぐに登った)従業員の方に

息子が従業員専用の休憩場に入ったと思うので、私もこの階段を上がって探していいですか?

と聞いたら、お店の人があせりまくって

もちろんよ!探して、探して!!

と言われて、慌てて階段を駆け上ると、そこには居なかった。従業員の人は慌てて、911に連絡。私は、電球を買いに行くだけだったので、息子の服装も覚えていなかった。ところがさすが娘(当時7歳くらいだった)は鮮明に渡のきている服、靴、全てを覚えていました。女の子だわぁ...。娘は店の人に取り囲まれて、質問攻めに。服の描写など全て鮮明に冷静に話しました。さらに娘は、

見つかっても決してかれは返事をしないこと。感覚に問題があるので触らないで欲しい事。鶏のようにうしろから追い立てて、店につれてくること。

などを話していました。

その間、店はロックアウトに。買い物した人の持ち物は出口で全て調べられて、簡単には店の外に出れません。ほとんど誘拐を想定した騒ぎになりました。

一通り冷静に説明した娘が、もしかしたら、隣の店かもということになり、店員さんと一緒に見に行きました。私は、その間、911の人に電話対応。

911の人は、焦りまくって話す私の英語にアクセントがある事が解り、

母国語は何ですか?

と聞かれ、日本語です。というと、すぐに日本人がでてきました、凄すぎる。

焦りながら、会話するとなんと渡が隣の店からでてきたらしく、娘がつれて来た。

私はもう電話の警察の方に平謝り。けど電話の警察の方は冷静で

すぐにそのTシャツをめくり、身体に痣や怪我がないか見てください。

と言われました。何もなかったので、

大丈夫です。

どうも暴行を加えての誘拐未遂をうたがったようです。

大変な事になった...。目を離したということで、日本だったら私は警察の人に怒られまくるからです。

渡もどうもことが大きくなっている事を理解して、すごく驚いている感じ。パニック寸前です。

そんなところへ、パトーカーが1台、2台と屋根についてるサイレンを光らせながらやってきた。光るものが好きな渡は、大興奮。突然、サザエさんの歌をうたいだした。話せなくても嬉しいと歌い始める渡。次から次へとおりてくる警察の方。私はもう

大変な事になった。

と涙ぐんでおりました。そうすると電話越しに日本人の警察の方が

歌っているのは渡君ですか?本当に、元気でよかった。

と言われました。

おりてきた警察の方が一番に香穂のところへ行き、話しかけた。

えっ!!子供から怒られるの??私が謝るから、娘は無罪だから。

と必死の私。ところが警察の方が言った言葉がすごかった。

君がお姉ちゃんだね?今回は本当にありがとう。君は僕たちのことを本当に助けてくれた。君は僕たちの英雄だ。これは君が僕たちの仲間である証明だ。

といって、警察のワッペンのシールを娘の胸にはりつけてHigh 5です。

すごー。さらに警察の方の娘への説明は続き。

今回は本当にありがとう。もし次もこのような事があったら、僕たちはすぐに君のところへ駆けつける。けど、ちょっとおくれる事があるかもしれない。そのときは今回みたいにお母さんのことを助けてあげてね。必ず来るから。僕たちは仲間だからね。

と言われました。感動...さらに警察の方は、あやまりまくり、涙ぐむ私に向かって

あなたの今回とった行動は100%正しい行動でした。次回もし、このような事があったら、今回と同じようにすぐに連絡してください。渡が見つかって本当によかった。

とおっしゃってくれました。自閉症は大変なこと。僕たちはそれを支援したいことなどを話してくださって、なんと渡にまでワッペンをつけてくださいました。

アメリカの警察凄すぎる。

こんな昔のことを思い出しながら、このyoutubeをみていました。