自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

薬の量がおかしい??

風邪薬を買ったのですが、どうも粉末の一袋に入っている量がおかしい。袋全てがおかしいのです。

お湯に解かせて飲むものなのだけど、薬が異常に少ないのです。甘くして飲みやすくしてある薬なので、たぶん砂糖の部分じゃないのかな?と思うのですが、気がつかないで飲んでいて、なにかあっても怖いで、会社に問い合わせしようとおもったものの、会社のHPをみたら、住所とかないし、EMAILアドレスもありません。

電話番号だけがのっているのですが、これは、私はかけたくない・・

こういう場合アメリカだと電話はたらい回しにされるのが常です。何時間もの時間をロスしてしまいます。

消費者センターのようなところにいうのだろうか??と思うものの、どこに言えばいいのかもよくわからない。

こういう時って皆さんは、どうしてるんでしょうか??



と、いろいろ考えていたら、昔のことを思い出しました。

実は、某日系のビール会社がアメリカで(生ビールだったと思うのですが、)缶で普通のストアーにビールを出したことがありました。

いまでこそ、アメリカのどこででも手にはいる日本のビールですが

当時は珍しく、大喜びだった私。がんばって全米に名前を轟かせてほしいと思っておりました。

喜んでお客さんにも出したら、

「なんか、このビール、味がおかしい、缶の臭いがしない?」

ということになり・・。私も飲んでみると、おかしい。

「どうしよう。なんか、問題があって、もう二度と日本のビールを売ってくれなくなったら・・・」

と心配になった私は、おろおろしてしまい、ロサンジェルスにあるアメリカ本部に連絡しました。

セールスの方が、

「どうしてもそのビールを飲みたいので、伺っていいか?」とおっしゃるので、

「どうぞ、どうぞ。」

というと、明日いらっしゃるといいます。サンフランシスコの支店(我が家から80kmほど)からいらっしゃるとおもっていたので、軽く、どうぞと言った私。

せっかく来てくださるし、私としては、どうしても日本のビールを応援したかったので、思わず大阪風のちらし寿司を作ってビールのおまみにして出そうと思いました。


味がおかしいと思われたビールは2ケース購入しておりました。


次の日。

ビール屋さんは、車でやってこられましたが、なんとロスから600kmを運転し、やってこられました、びっくり。

もうしわけなくて、ちらし寿司とビールをだしたら、少し口に含まれただけで、すぐに、

「おかしい」

とおっしゃられました。

ちらし寿司も最初は遠慮されていたのですが、

「どうぞ、召し上がってください。田舎のたべものですので、あまりこちらでは食べれないものですし。お口に合えばいいのですが。」

と言うと、一皿全部めしあがって、すごく喜ばれて

「もうしわけないのですが、おかわり」

とおっしゃっていただき・・・・。

私としては、わざわざおよびたてしたので、なんとなく肩の荷が降りた気がしました。

それからお酒談義に花が咲き・・。

すっかり打ち解けてお話していたら、昔、料亭で板前修業をしてらしたそうですが、どうしてもアメリカに行きたくて、この職業につかれたというお話でした。そんな方に田舎のお寿司を出してしまった私は、とても恥ずかしかったのですが、わたしの気持ちもくんで、おいしいとおっしゃってくださったのだろうなーと。

ちょっとかわった味のビールのおかげで楽しい時間を過ごせました。

営業の方は、そのまま製品をお持ちになられましたが、ちらし寿司のレシピも書いてほしいというので、その場ですぐに書き上げてお渡ししました。

本当にビールに自分の思いを注ぎ込んでらっしゃる方でした。なんだか、昔気質の営業さんにあった感じでとてもいい日でした。

しばらくしたら、味がおかしかった原因もわかり、レポートまで頂きました。


いまは、もう全米で売られている日本のビールですが、そんなこともあったよねー。と

風邪薬のお問い合わせ先を探しながら、ふと思い出した昔の記憶でした。