自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

パスポートの受け取り

香穂と渡のパスポートができました。1年に2回(トータル4回)領事館が近くまで来てくれて、出張サービスをしてくださるので、家の近くで受け取れました。渡は、最初何しにゆくのかわからず、抵抗して、行かないといっていたのですが、日本行きの飛行機に乗るためには、航空券とパスポートがないと行けない、ということを説明したら、すぐに車にのって、

「レッツゴー、ママ」だって。相変わらずの渡です。さて、現地で。

順番がきて、領事館の方が、

「誕生日とお名前に間違いがないか、ご確認ください。」というので、渡の分は、私が頂いて、確認しました。係りの方に、

「では、パスポートを受け取りました。という受領書にご本人がサインをしてください」といわれました。渡もペンをもち、受領書に向かいました。書くスペースが、小さいので、渡は、どこから書くか思案していたのですが、係りの人が英語か日本語かを迷ったのだとおもい、渡に、

「(英語でも日本語でも)どちらの言語でもいいですから・・」

と言われました。

渡、更に悩む。<なに?どちらの言語?意味がわからん・・。>となったようです。

ここで英語でも日本語でもという言葉を付け加えて、言われても、まだ渡はわからなかったでしょう。

「英語と日本語のどちらでサインをしたいですか?」と聞いてくれれば、答えられたのに。わからないことがあるとストレスになる渡。ストレス状態になると、彼は、散髪屋さんの人が頭皮のマッサージをするようなしぐさで、自分の頭をすごい勢いで、マッサージします。私が、

「渡。ここに自分の名前を書くのだけれど、英語と日本語のどちらで書きたいですか?」と聞いたら、すぐに

「イングリッシュ」と答えた。

「では、英語で自分の名前を書いて。」

というと、すぐにサインをしてくれました。ほっ。後ろは列で並んでいるし、こういうときは、こちらも緊張します。無事パスポートをもらい、領事館の人に

「ありがとうございました」と挨拶をして帰ってきました。