自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡のクラス

渡のreading time(読みの時間)を見ました。

READING TIMEは、時間にして、30分位です。

クラスの状態がどうなっているか?というと、現在、生徒が7名。うち3名が、シンシア先生の近くに座ります。他の4名は、1名が、OTをやっていて、あと2名が、教室の離れた場所で、他のエイドと一緒に算数を黒板でやっています。もう1名は、よくお話をする子供さんで、まわりに人がいると、話しかけてばかりで、なかなか問題に集中できず、つぎから次へと別の質問がでるので、一人のエイドと1対1で、見てもらっています。

この状態は、時間がすぎるとともに、ローテーションする感じです。

シンシア先生の周りに座った渡と他の2名は、渡とはまったく違うことをします。その子供、子供で、プログラムが違うからです。今日は、二人の子供は、新しいところを習うので、シンシアの前に座って教えてもらいます。

一人は算数の3ケタの足し算、もうひとりは、まったく違うドリルです。それを色の識別を使いながら、掛け算をやっています。渡と同じテーブルに座る2名は、やり方を教えてもらいがら、次から次へと問題をといてゆきますが、最近、掛け算を覚えた、男の子は解けるたび、にっこり喜んでまったく嫌がりそぶりもみせず、まるで、遊んでいるかのようにニコニコと笑いながら、ドリルをやっています。渡は本読みです。読んでいる本は、

Charlotte's Web (Trophy Newbery)

Charlotte's Web (Trophy Newbery)

(Paperback)

で、帰宅して香穂にきくと、香穂も4年の時に読んだそうです。

ということは、9月から5年になったばかりの渡には、難しすぎるのでは?と思いましたが、シンシア先生がうまい。感動ものです。まず、本の縦の長さの1.2倍くらいの大きなしおりがはさんであります。幅は、本の半分くらい。そのしおりは先生の手作りで、名前がかいてあり、ラミネートがしてあります。始めて 見たときは、こんなに大きなしおりを使うのなら、小さいのを私がたくさんもってるから、学校にもってこようかなぁ。とおもいましたが、この大きなしおりには、意味があります。渡は、このしおりで、1行づつ行を押さえながら、読んでゆきます。渡は文章を読めるけれど、内容を追わないので、ただ文章を読み上げてるだけになって、読んでいる自分でもたいくつになってくるのです。そうなると、行を飛ばしてしまうからです。読み方も、工夫がしてあって、渡が数行読んだら、先生が次に読んでくれます。ようするに、先生と、かわりばんこに読むわけです。

そうすると、先生の次は、渡が読まないといけないので、渡は、本から眼を話すことはできません。先生が読んでいる部分も、きちんとしおりで押さえ、眼で追いながら、聞いています。

1ページほど読み進んだところで、先生が、

「wilburって何?」

「wilburは何を飲んでいるの?」

と、どんどん、質問をしてゆきます。渡は、答えますが、声が小さい。先生が、

「渡、聞こえないんだけど・・」と言われて、はたと気が付き、声を大きくする渡。

この先生からの口頭質問がおわったら、今度は、同じ質問を先生が紙に書きます。

それから、その紙にエンピツで答えをいれてゆきます。

こうやって、本の内容を噛み砕き、理解してゆくようにします。

ところで、この渡が読んでいるCharlotte's Web

は、実は、私は、英語を習ったときに教材のひとつとして、クラスで買わされました。けど、難しくて、断念。半分も読まないで、終わってしまった・・。

それを今、渡が読んでいる。ということは・・。うちの家族で一番英語ができないの、

私じゃん!

言語に問題ありの私です。