自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

会社にいったら、どえらいことになっていた今日

本日は土曜日で週末です。私のお友達もワクチンの接種を終了した人が増えてきて、会えるようになってきました。ということで、1年以上ぶりに会いましょうということになりました。みんなワインが大好きなので、会社でワイン会でもしますか!ということで、本日集まることになりました。

軽く夕飯になりそうなものをつくり、夕方、オフィスに。週末の今日は誰もいないだろうなーと思いながら、会社についたら、なんと消防車が3台。

えーーー!!!

もう口から、心臓が出そうな私。

「きのう、帰るときは、全ての電源をオフにしたよね?火の気は何もないよね?」と自分に言い聞かせながらも水で濡れている地面をみたら、消化活動を終えたという感じです。

「あぁぁぁぁ。何がいけなかったんだろう?」とおもっていて。けど、まずは私が自分の車を会社の駐車場に車をいれてもいいか、どうかもわからない。私がどきどきしていると消防隊の人が

「入っていいよー」と手で合図してくれたので、恐る恐る駐車場に車を止める私。

そうすると、

「あなた、このビルで働いているの?」

に、心の中で、

「あーー。会社、燃えちゃったんだー。何がいけなかったんだろう?あれだけ火の元には気をつけていたのに...」と思う私。とりあえず、車からおりて、消防士さんに

「はい、このビルで働いています。」

「どこの部屋?」という問いに、「どうかうちの会社でありませんように...」と祈るような気持ちで、

「2階の奥です」

と言いながらも、私の心臓が口から出そうな表情はそのまま。消防士さんは

「なんの心配もいらないよ。僕たち、今、訓練をしているんだ。あなたの会社は、なにも火事になっていない」といわれて、もう腰が抜けそうなくらい、ほっとした。

「あぁーそうなんだ。では私、2階の会社にいきます」

といったら

「あっ。そうなの?じゃ、後で、ビルの中を見せてもらっていい?」とういので、やった!と思う私。消防士の方達がビルの構造を知ってくれて、中をみてくれたら、もしもの時には、むちゃくちゃ役に立つはず。

私が中に入ったら、消防士の方もついてきたので、

「じゃ、ツアーしますね」といって、ビルの中に入っている会社の説明や、だれがいるのか?などを説明しました。

そしたら彼が、仲間も訓練で入ってきてもいい?というので、

「全然大丈夫です!!!」と説明しました。

うちの会社には大きなテラスがあり、その入り口も伝えた方が吉。ビルのツアーと私たちの会社の説明しました。そしたら、もう一人の消防士の方もやってきて、私の説明を聞いてくださった。一人の消防士の方は、

「今から何するの?」というので、

「1年ぶりに友達とあって、ワインでも飲もうかなと思って」

といったら。

「僕たちも、ちょっとこのオフィスを使わせてもらっていいかな?」というので、

「もちろんです」と答えました。消防士の方と警察の方とは、私は、うちの自閉症の渡が、いつお世話になるかわからないのでなるべくみなさんと仲良くしています。

というのも、自閉症の人が火事にあうと消防士に会ったこともなく、消防車に乗ったことがないので、怖がって、避難することができず、焼死する場合があります。昨年もベイエリアで火事があり、お母さんは助かったにもかかわらず、自閉症の成人の息子さんが怖がって家からでてこれず、消防隊の人も助けられないというので、お母さんが再度、火の中にもどり、母子が焼死するという事件があったばかり。

そんなこともあるので、消防士の方達には、喜んで協力します。

ビル内がどのような構造になっているかみてもらい、大きなテラスにでる扉が変わった感じになっているので、説明。

そしたら、もう一人の消防隊の方も再度、見に来られました。

それでいろいろ話があり。

「今日、一人の消防士の訓練で、このビルのなかが煙でまっくらいという状況設定にして、ここまで上がってきます。いいでしょうか?」というので、

「もちろん、どうぞどうぞ」とお伝えしました。

しばらくしたら、一人の消防士の方が、顔面を黒い布で終われ、匍匐前進のような感じで、階段を登ってこられました。 煙でみえないという設定ですので、顔面を全て黒い布おおっています。

廊下をはわれて、手で床や壁をさわり、これは壁か?これは扉か?他の消防士の方達に聞かれながら顔面を布でおおった方は、「これは壁。これは扉」と匍匐前進の格好で、どんどん前に進んで行かれます。

それで、ちょっと変わった入り口のうちの会社のテラスに到着。

むちゃくちゃ広いので、他の消防士のみなさんもやってきて、訓練を見守る。

みなさんテラスにでて行きました。

そこで、黒い布を顔面でおおった方が匍匐前進のまま3回、その場でくるくると回るように指示されて、回った後に他の消防士の方が、

「お前はどの方向からきた?」と聞いています。一寸のまちがいもなく、こちらの方向とゆびさされたのには、驚きました。

そこで訓練は終わり。その方は、黒い布を顔からはずされました。

なんと口には、ガスマスクをされていて、重装備です。

布を外した途端、顔面は水をかぶったくらい汗でぬれていて、頭からは滝のように汗が落ちています。

驚いて、ともだちとみんなで、大拍手。他の方達も拍手でした。

消防隊の方達は、私たち

「すごくいい訓練ができた。もしこのビルで火事が発生しても、今回の訓練で使わせてもらってるので、早い救出ができます」とのこと。やった!火事では死なないなと思う私。

この消防士の方のユニフォームは10kg以上あり、いざ現場にいったら、温度は摂氏200度はゆうに超える温度の中で、救出活動らしい。「オーブンの中で、活動する感じ」と教えてくださいました。消防士すごすぎる....

 

友達が、最後に記念撮影をしたいと言ったら、わざわざ消防車が綺麗に取れるように位置を変えてくださった。

消防士のすごい現場訓練もみれて、消防車の方達全員と写真も撮れて大喜びの私。

とにかく、私たちはみなさんが出動にならないように、火の用心で頑張っていきます。

 ご苦労様でございました。