自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

開発リーダー事故に遭う

開発リーダーが早朝から自閉症の渡を水泳につれていってくれて、ロッカールームでのマナー(←渡は裸のままロッカールーム内で、踊ったりするので)を教えてくれて、一人で運転していた帰り道のことです。
リーダーはローレンスという半分高速道路のようになっているような感じの両側8車線くらいの道を通り、帰宅します。その道の途中で大きな交差点がサラトガという道と交わって存在するのですが、そこを青信号で走っていたら、右から赤信号を無視して、交差点に入ってきた車に激突されました!日本で言うと、高速道路に横から垂直に平気で入ってくる感じですね。
わたしは家にいたので、リーダーからの電話でその事故を知り、あわてて現場へ。写真のようなことになっていました。
「やばいよ....この事故...。」
と見てすぐにわかった。
リーダーは、なんか、筋肉が張る...くらいでほぼほぼ無傷。警察はリーダーが911に電話してよび、交差点に入ってきた運転手(じーさん)が救急車が必要といったらしい。
けど、交差点に赤信号で入ってきたじーさんも別に大きな怪我しているわけじゃない。
レッカー車が来るまでに、なにが起こったのかを詳しく聞くと、リーダーは普通に青信号なので、道を走っていて交差点で、赤信号を無視した黒い車が右から入ってきた模様。で、その運転者は、70歳のじーさんで、車は自分の車でなく、レンタカー。さらに、サンノゼの人ではなくて、カリフォルニアのすごい田舎から出てきた人だそうだ。
赤信号であることは、わかっていて(←ここが意味がわからん)交差点にはいってきたそうだ。赤信号を止まらないでいいような田舎に住んでいるということ???? なぞ。3歳児でも赤信号は、止まれって知ってるわ!!!!!
けど、ここは、シリコンバレーだぜぃ。信号止まらないと事故になるさ。リーダーの車は、エンジンが止まらず、音がしていて、煙がでて焦げ臭くなったので、エンジンを止めることあきらめ、車から離れたらしい。果敢にもかけつけた警察官が前のボンネットをあけて、バッテリーの線を抜いてくれて止まったらしい。
車から火が出る可能性があったので、消防車も完全に道を塞ぎながら待機。
パトカーが3台もやってきていて、レッカー車を待ちながら、警察官によって焚かれている大量の発煙塔の煙ごしに遠くから事故車と警察の調書作成を見守る私たち。なんだか、別世界の風景をみているようで、本当に呆然とするしかなかった。きのうまではなにもなく、平和に仕事して暮らしていたのに...。
警察官がいい人だった模様で、すぐにAAA(日本でいうJAF)に電話してくれて、レッカー車を手配してくれたそうだ。
その時に、警察官がAAA(日本でいうJAFのようなもの)のプレミア会員は周りにいないか?とリーダーに聞いてくれたみたいです。わたしが電話で呼ばれた理由は、わたしはAAAのプレミアム会員で、レッカー車が無制限で使えるので、それを使えばいい!という話だったもよう。わたしがAAAに加入する時には、
「友達が事故をおこしたら、あなたが会員証を出したらレッカーはどれだけ走っても無料!」みたいに言われたので、その通りになった。さらにこの大破度合いだと、リーダーをコリジョンセンターもつれていかないといけないし、レンタカー乗り場もつれていかないといけないし...。と思っておりました。
警察官による事情聴取も行われておりました。警察官は100%相手の落ち度ということをいってくれて、調書もでたようです。
そしたらふらふらとぶつけたじーちゃんが私のところに近づいてきて、さっきリーダーから聞いた情報を含めながら、今度は必死でわたしに言い訳してきた。
「自分は70歳で、田舎からでてきたこと。信号が赤だとわかっていたけど、ブレーキがふめなかったこと。慣れない街であったこと。車は長い間もっていなかった(運転していなっかった)こと。」いろいろ言うけど、どの言い訳をとっても、じぶんの住む街より、はるかに運転が難しいシリコンバレーで、一人でふらふらと運転して、信号無視をしていいという理由は、どこにも見つからない。言い訳されればされるほど、むかついてきた私。リーダーは、朝早くおきて、障害がある渡のために、早朝から運転していろいろ教えてくれて、渡をサポートしてくれたのに、あんたは、その言い訳かい!とも思ってしまった。
その間、わたしは、リーダーに、
「体調はどうなの?どこか張るとかないの?つっぱるとか、痛いとか、だるいとか」と聞いてみたけど、なんだか右からぶつかってこられたので、左脇に肘があたって少し打った感じがするなぁ。といっておりましたが、今のところ、他はなにもないそうだ。
医者の友達から昔に聞いていたので、すぐにアドビルを飲んでもらいました。
「追突事故にあった時は警察来る前にアドビル!(イブプロフェン)鞭打ちを軽減できる」といわれていたからです。車はドナドナされていきました。
私たちもコリジョンセンターにくるようにと指示されたので、書類にサインが必要ということで、わたしの車で空港近くのリーダーの車がドナドナされたコリジョンセンターへ。
 
センターの人は、運ばれてきたリーダーの車をみるなり、
「Wow! あなたたち、不死身?この事故で、なにもないってすごい!!(わたしも乗っていたと思われた模様)」といわれて、事務処理。車はここまでドナドナされて運ばれてきているので、ここのセンターにお預け状態となりました。わたしは心の中で、
「もうこのリーダーの車に会うことは二度とないんだろうな」と思いました。
「さようなら...リーダーの車。たった2年だったけど、毎日会社の駐車場であっていたよね。リーダーはいつもわたしより長く会社にいたので、帰宅する時には、ずっと会っていたこの車...こんなお別れになるとは...。新車でピカピカでやってきたのに、じーちゃんに壊されてたった2年で廃車にされてしまった...。かわいそうな車...。」
 
コリジョンセンターで、一通りの書類が終ったら、だんんだんわたしは、真剣に腹が立ってきた。
けど、リーダーは腹が立つこともなく、すごく冷静で、
「この事故は回避する方法があったか?」
ばかりを考えている。どう考えても回避ができないということになり、やっと考えるのを諦めた模様。ないわー。わたしは、どんどん頭から湯気が出るくらいじーちゃんに腹がたってきた。
ウーバー使えよ。飛行機使ってここまでこいよ!なんでその歳で、運転ほとんどしてないのに、レンタカーまでかりて、こんな都会にきてフラフラ運転してるんだよっ!
と思うわけで....。ということで、リーダーは車の事務処理がおわって、レンタカーをかりて、次はレンタカー会社にリーダーを運ぶ。リーダーは、レンタカーで、そのまま病院へ行き、とりあえず診察をしておこうということになり、病院へ。
 
わたしは渡にお昼ご飯をあげないといけないので、帰宅しました。
後からリーダーから報告がきました。Xrayも撮ってもらったそうで、
「今はなにもないです。けど、明日以降に鞭打ちがでると思われるので、薬を出してくださいました。」とのこと。とりあえず、ほっ。
 
朝からおどろいた本日でした。新型コロナがほぼ収束にむかい、さまざまな大きな会社が開いたここ数日。シリコンバレー名物の渋滞も戻ってきました。警察の人も、ニュースでも言っていましたが、ここ数日で事故は本当に増えているそうで、みなさま、どうぞお気をつけて運転してくださいませ。
 
リーダー、こんな目にあったんだから、大好きなPepperidge Farm Tahoe Cookies を好きなだけ食べてもいいよ。どんなにコロコロに太っても絶対に笑わないからさー。