自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡が飢餓撲滅のボランティアをずっと行ない続けている信念とは?Part1

渡は朝6時におきて、ご飯を食べてまっ暗いうちからバスと電車をのりついで、飢餓撲滅のボランティアに行きます。地面が凍りつくような寒い日も、倒れそうに暑い日ももうかれこれ3年は通っています。けど、まだまだぼーっと集中が欠けてしまう時などがあります。この集中の欠けと、喘息の予兆が自分の中である時は、動きが一気に遅くなるので、その予兆がある時は、休むなどの配慮などなど、彼の中での課題はまだまだたくさんあります。渡は最近、成人の部の職業訓練を受けているので、青年の部の時の職業訓練の先生から引き継がれ、飢餓撲滅のボランティアに通い続けることができるようになっておりました。この飢餓撲滅のボランティアについてきてくれて、渡ができない部分を完璧にできるようにしてもらうという訓練です。

まだ1割ほど助けが必要な部分を教えてもらいたいわけです。

ところがこの成人の部の先生たち。みなさん、渡が飢餓撲滅のボランティアにいくことをこぞって反対する。行かしたがらない。じゃ、なぜ行かさないでいいのか?というレポートください。渡は自分で生きたいと言うし、彼の自立を妨げる理由を知りたいです。と言っても

今度は「渡は一人でいける」などといいます。いやー、突発事項が起きた時の対処はどうなったの?テロや暴動が起こりそうになった時の通勤の練習は?避難は?

うーーん…。なんかおかしい。渡の飢餓撲滅での現状のレポートはどうしてもほしい。そんな単純な報告書が職業訓練の先生から出てこない。これじゃぁ、政府のお金を使って、納税者になれるように頑張っている渡の社会で生きるということが活かされない。

ということで、家からメールや電話で文句をずっと言っていても、どうもダメダメなので、先生がレポートを書いてくれないんだったら、私が見て書けばいいんであって…。と思い、私が渡についていって、ボランティアに参戦すればいいんだ!!ということに気がついた。ないものは作ればいいわけです。渡に

あなたの働き具合を見て、問題を提出したいから、一緒についていく。

などとは言えないので、

渡さー、あの飢餓撲滅のボランティア。すごいよね。ママは感動したので、明日は一緒について行って一緒にやってもいいかなー。けどさーお願いがあるんだよね。私はあまりよくシステムがわからないので、渡が先生になって、どうやってボランティアするのか、教えてね。

にっこりと笑って、嬉しそうな渡。たどたどしい言葉で言ってきたのは、

一緒にきたらいいよ。それで教えてあげるから、ママが僕に授業料払ってね。

いや、守銭奴….あんたの施設じゃないし。なんで渡に払うんだよ。謎…

渡は本当にこのボランティアが好きで、なぜなら公民権運動活動家のシーザー・チャベスが好きなんだという。シーザー・チャベスとは、畑で働く人たちや農業を営む人たちの人権を取り戻し、農業従事者の権利と人権を勝ち取った人です。

で、もちろんのこと渡は、お姉ちゃんも誘って、一緒に行こうと言い出す始末。結局3人で参戦。

この飢餓撲滅のボランティアの場所は見学は禁止されています。見るんだったら、同じく手を動かすこと。ということが決まりです。

危ないし邪魔になるからですね。

このボランティアが本当にすごかった…驚きでした。続きは明日。