自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡のやる気がでない歯医者

渡が歯医者の日でした。いつもは綺麗な女性歯科助手が渡の歯を綺麗にしてくれて、それから、歯医者さんが見てくれるという手順になっています。彼はこの歯医者さんも大好きですし、もちろんのこと、綺麗なお姉ちゃんも大好きなので、もう歯医者の時はうきうきで、診察台に座っても、協力しまくりです。大きな口をあけて診やすくしたり、口を閉じる口を開ける等の指示も100%間違わずに従います。

今日は、そんな歯医者の日です。もう歯医者の時間を気にしながら、嬉々として車に乗り込みました。歯科医に到着。順番がやって来て名前が呼ばれました。渡はスキップして診察室へと向います。


ところが!今日の歯科助手は、インターンの方で、なんと男性。渡の表情が一気に曇りました。

いつもは協力して、口が裂けるんじゃないか?と思うくらい筋肉に力を入れて開ける口も、歯科助手が男性だと力も入らないらしく、じわじわと口が閉まってゆきます。

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まったくやる気がない渡。それでも

「お姉ちゃんのほうがいい!」

と言うのは、とてもよくないことだと理解してるので、黙っています。

大好きな先生がやってきて、なんとか気持ちは持ちなおしたものの、いつもの元気がない。

まいったなー。

帰る間際になると、すごく力をいれて、歯科助手の男性に

"Bye-bye!"

と挨拶しています。

たぶん、

「ここでは二度と会わないよね。」

と言いたいのでしょう。

困ったもんです。

思わず帰りの車の中で

「渡、人生はね、全て自分の思い通りに回るって言うもんじゃないんだよ。」

と言ってしまった私でした。