自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

シンシア先生が来てくれた。

シンシアが我が家にご飯を食べに来てくれました。天ぷらにしましたが、さすがに茶碗蒸しは、無理だったみたいです。

そこでいろいろな思い出話がでて・・・

渡は、4年間、シンシアに見ていただきました。

初日は、渡は、すごく叫んだそうです。で、どうやって止めたかというと、シンシアが、

「渡、叫ぶのは、みんなの耳が痛いのよ。」

ということを説明しました。それでもやめない渡に

「じゃ、渡が叫んだら、みんなも同じように叫びましょう。」

と言って、渡が叫んですぐに

「いっせいの~で!」

で、全員で、キャーと叫んだら、ぴたっと渡が叫ぶことがなくなったそうです。さすがに恥ずかしかったらしい。

シンシアのクラスに入ってくる子供は、どの子供も問題がある子供で、初日にみんな何かいろいろ起こすそうです。

渡の友達のJ君は、初日は、おはようと声かけする大人全員に、

「俺に話し掛けるな!アイサツするな!」

と怒鳴ったそうです。

助手の先生にも

「話し掛けるな!名前呼ぶな。」

と怒るそうです。彼の場合は、いつまでも大人が子供言葉で自分に

話し掛けてくることに耐えられなくなった感じだったそうです。

ある日、シンシアが、直立不動で、

"Good Morning Mr.Creepy."(おはよう。ミスター怖くて、気味悪い君。)

と言うと、そのコが

「えっ!僕、怖くて気持ち悪くなんてないよぉ。」

と答えたそうですが、

「いえ、あなたは、怖いわよぉ。」

と言うと、けけけっ~!と笑いはじめて、そこから、もう二度と

「俺に話しかけるな!」

などはいわなくなったそうです。

ほかには、寝てしまう子供(その子供は多動のために前のクラスで、お昼寝を強制的にさせられていた)や、いろんな子供が来たそうです。けど、みんな2ケ月以内におむつは、取れて、1時間は、きちんと座れるようになり、突然たちあがる子供は、皆無になります。3ケ月以内には、どんな子供もひとけたの足し算ができるようになっている。

シンシアいわく、

「子供の知能に差がありすぎると教えられない。という先生がいるけど、知能は、各自に差があって、あたりまえ。」

という先生です。

さらに、助手の先生たちには、バイトで時給が安いので、試験を受けれるように勉強を教えて、、試験をうけてデュケーションのライセンスを取らせます。そうすると、バイト待遇ではなくなり、医療保険が使えるようになります。カリフォルニア州は、5人に一人は、医療保険を持っていません。なので、これは、家族みんなが幸せになれる方法です。すごい先生です。シンシア、本当にありがとう。