自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

シンシア先生のさよならパーティ~号泣してしまった私~

シンシアの先生の引退さよならパーティが、サンノゼダウンタウンのレストランで行われました。

これは、サプライズパーティということで、シンシアには、告げられず、内緒で、準備がとり行われました。

まずは、内緒の招待状が我が家に送られて来ました。

ブレスレットのチャームを(ブレスレットにつけるペンダントのようなもの)を一人、一つづつ買うように指示があり、当日会場に到着したら、それをマクラのように細長い形で綿の入ったベッチンの生地の上にならべてゆきます。

飾り付けなど、着々と準備がすすめられてゆきます。約60名ちかい参加です。夏休みの真っ只中なのに、シンシアの人気は、すごいものがあります。

1時間遅れでシンシア到着。

娘さんに、

「御母さん、踊りに行きましょう。ちょっといい所にいくので、おめかししてね」

と言われて連れ出されたそうです。

御母さんを踊りに誘うところが、すごくアメリカっぽい・・・。

で、娘さんが、

「あっ、まだ時間的に会場が混んでいるので、先にご飯を食べましょう。」

と言われて、さよならパーティの会場に連れてこられたシンシア。

もう驚きまくった顔で立ちすくんでいました。

「私は、生まれて初めて、言葉を失ったかと思った」

というシンシア。まったくこのパーティのことは、気がつなかかったそうです。

子供たちも全員いいコで、この日のことを内緒にしていました。

渡は、しゃべりそうなので、私は当日まで内緒にしていたので、もらすことはなかったのですが・・。

渡のお友達のジョン君は、よくおしゃべりする子供なのですが、御母さんたちに相当言われていたらしく、シンシアには、

「ちょっとサプライズなことがあるけど、内緒だよ。」

と、言っていたそうです。シンシアの驚く顔をみて、みんなで笑って、それから、全員が着席し、PTA会長のジョン君の御母さんが、シンシア先生を前に座らせます。

で、一つ一つプレゼントするものを手渡しながら、説明をしてゆきます。

もう最初の部分から、シンシア先生は、涙。PTA会長も涙です。

「シンシア、泣かないで、私も泣けちゃう・・・。」

と会長の声があり、場内みんな涙です。

プレゼントは、すごいものではなくて、まずは、箱を手渡されて、

「箱の外から、物事を見れる人」

といって、次は、世界地図。

「世界から、やってくる子供たちを助けて、自分からも日本に行ってくれた」

次は・・というふうに、どんどん者が手渡され、シンシアをたたえる言葉が述べられてゆきます。

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写真のマントは、シンシアはみんなのヒーローだったので、ヒーローマントが渡されました。

最後には、チアーリーダーのポンポンが手渡され、最後まで回りの人たちや自閉のお母さんを応援してくれた。

という演説でした。

場内は、笑いと涙で、ぐちゃぐちゃ。シンシアからのお礼の演説の時には、担当した子供たちを前にだしてくださって、みんなにお礼を述べてくれて、子供たちへ

「どんなにおじーちゃん、おばーちゃんになっても私に会いに来てね。」

で、もう私は完全に前が見えないくらい号泣。

4年間見てもらった先生です。たぶん、こんなにすばらしい先生に会うことは、これから、先、難しいことかもしれません。

けど、シンシアが、私たち家族にくれたたくさんの愛と思いやりを持って、私たちは、このシリコンバレーで、まだまだ踏ん張って生きて行こうと思った日でした。

シンシア、長い間、本当にありがとう。