自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

香穂の日本人学校の卒業式

香穂が通う日本人学校で、卒業式がありました。私は、役員だったので、学校にお手伝いに行ったのですが、式自体は、裏方仕事で出席できませんでした。香穂は、日本人学校では、中学2年なので、在校生として出席しました。最後に参列者の椅子などの片付ける為に、式場に行ったら、なんと誰かから指示されたわけでもないのに、在校生の生徒が、たくさんのイスを自分たちで片付けてくれていました。香穂にあとから、

「誰かに言われたの?」

と聞くと、

「いや。一人が、言ったんだよ。このイス、片付けるの、大変だよな。親の分と生徒の分、両方だからな。グレッグ(用務員さん)が一人でやるのかな?大変だぜ。」

という話になったそうです。で、

「みんなでやれば、早いぞ。」

となり、在校生数名が式場に残り、片付けていました。私が、

「あんたたち、どうして、用務員さんの名前を知ってるの?」

と聞いたら、

「あっ、それはね。いつもいろいろ働いてくれているのを私たちは知っているので、前に昼休みに、ドッチボールをしたときに、グレッグを誘ったんだ。そしたら、一緒に日本式のドッチボールをやってくれてさ。彼は、すっごく強いんだよ。いい人だよ」

と言ってました。私は、脱帽。

この学校は、現地の学校を土曜日だけお借りして、運営している学校です。用務員さんは、月曜日から、土曜日までこの学校で働いてくれています。わたしたちでさえ、グレッグさんに声をかけたりするのを、最初は、恥ずかしくて、ためらったのに、なんの抵抗もなく、日ごろのありがたさを理解して、誘って、関係を築いている彼らは、すごいです。感動した一日でした。

卒業式自体は、伝え聞くところによると、それは、それは、すばらしい式だったそうです。泣いてる人が、たくさんいて、感動的だったそうです。だろうなぁ・・月曜日から、金曜日まで、現地の学校、土曜日だって、現地の学校行事のため、休んだり、中抜けしたり、早退遅刻をしながら、両立させて通います。大変だったと思う。卒業されたみなさん、おめでとうございます。