自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

思春期の命に関わる悲しい事件に対する私の意見

うちの近所の進学高校で、女の子が親が不在の友達の家に遊びにいって、お酒を飲んで酔っぱらって寝入ってしまい、一緒に飲んでいた高校生にレイプされるという事件がありました。さらにその子は、レイプの現場を写真にとられて、高校の友達にバラ巻かれ、それから数日後に自殺しました。

こういう事件は私の中で非常に非常に悲しい事件です。

大人の人の中には、「つきあった友達が悪い」とか、「そういう所に行く彼女が問題」という事がささやかれますが、じゃ大人は何をすべきだったのか?ということを話すべきじゃないかと。

思春期の時は、学校が社会な訳です。大人の会社と同じですね。けど、会社は嫌ならやめれますが、学校はなかなかやめれません。本人に、悪い人たちとつき会うのをやめなさい、って言ったところで、所詮無理な話です。頭のいい子ならなおさら、

突然、悪い子たちと付き合いを切るとどうなるか?つきあわないように無視するとどうなるか?

ということは解っています。つるし上げが 待っているでしょう。大人が子供の付き合いをコントロールするというのも、限界があります。子供に24時間くっついて

この子とつきあってはだめ。話しては駄目。

とかできないからです。

そういうやり方よりも子供自身に悪い人たちのあしらい方や付き合い方を、うまくすり抜ける方法を、教えた方がいいからです。

アメリカでは、カウンセラーがベストじゃないか?と思います。というのも、子供が自分たちで解決できないような事に巻き込まれたときに、思春期の時は相談するのは親ではありません。というのは、

思春期は親から如何に自立するか?

が成長過程のおおきな課題であるし、大人になると普通の人が考える事は、「親に心配をかけない」があるわけで。

そんな時期にいくら親が、

困ったら親に相談しなさいよーっ!

て言っても相談する訳はありません。

だって成人の多くは、

老いた親にいかに心配をかけないか?

を考えるからです。

そこから考えれば、大人への成長過程の人が、親に相談する事はありません。

なので、一番いいのは、

親に絶対に秘密を漏らさず、自分がいかにうまく立ち回るか?を教えてくれる信頼できる大人がそばにいるかどうか?

が、抜け道な訳ですね。

その為にも、なにも問題がない間から、信頼できるカウンセラーをつけて、子供に

カウンセラーという仕事は、あなたの秘密を親には絶対ばらさないから、安心して相談してごらん。

という環境をつくるのがいいのでは?と思います。

たとえば、すでに問題が起こってから、カウンセラーにつけるという話がありますが、これってどこまで相談できるのだろう?と思います。自分に置き換えて、自分が夜も寝れない抜け道がなく心身とも疲弊するほど悩んでいるときに、初めて会う大人に対してすぐに100%心を開いて、なんでも話す事ができるか?と問うと非常に解りやすいと思います。

アメリカに住む場合は、カウンセラーは保険でおりる場合が多いですので、それを利用しない手はありません。さらに、カウンセラーの守秘義務は法律で守られています。

体に関しては、主治医とか行きつけの医者をつけるのに、精神面に関してはほったらかしというのは、アンバランスな気もします。

体と精神。両方をメンテナンスしながら生きると非常に生きやすい気がするのになーと感じたのが今回の事件で思った事です。子供がつきあう友達の心配をするよりも、専門家と一緒にどんな人でもうまくつきあって乗り切る力をつけると、人生の前が見やすい気がしました。

本当に残念で悲しくて二度と起こってもらいたくない今回の事件でした。

追記......カウンセラーもうまい人、子供とうまが合う人を選ぶのが大事です。ヤブ医者にかからないのと同じですね。なのでまずは親がかかって様子をみる。あぁ、この人ならウマがあいそうだと思う人に子供をつけてみるのがいいかも。あってないかも?と思ったら、すぐに次を探すのが吉のような気がします。