自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

Voice4u他言語化と自閉症の言語発達とダイエット

Voice4uの日本語ブログが新しくアップされました。Voice4uは、どうして12ヶ国で売れているか?の謎がわかる話です。


さて、自閉症の言語発達についてのお話です。

うちの渡の話から。

渡の発達領域の中で一番遅れているのは言語です。

1歳の時にスタンフォード病院の小児科の扉を叩いた私ですが、その時にも

「1歳の時に自閉症を疑わねばならない。ということは、重度ですので、あなたの息子さんは一生ひとことも話さない可能性が大きいお子さんです。お母さん、覚悟して子育てしてください。」

というものでした。たしかに現在自閉症の40%が、言語を話さないまま一生終えたという噂もこちらでは聞きます。(昔は絵カードなどというのがなかったし)

その渡が現在自分の言いたいことを伝えることができるのは、視覚から言語を取り入れることを行っているからだと思います。

自分の心の底にあるような深い思いや照れるようなことは、絵を使う方がいまだに伝えやすくパニックもおこりません。このビデオはそれをよく象徴していると思います。

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現在渡は、口頭での簡単な会話は可能ですが、複雑になったり長くなったりすると、会話が続かなくなることがあります。他には、興奮してしまった時とか。

特にディズニーランドなんかで綺麗なお姫様をみると緊張してもう言葉が出てこない。初めて綺麗な人とお話するような時もそうです。(これは、好きな人に口頭で告白するのが難しいので、メール等で大事な告白をするというのに似ている気がします。)


そういう場合は、相変わらず、Voice4uのような絵や字から言語を話すという選択をすれば、ほぼ完璧に伝えれます。

(普通の人もそういうことがあるし、口頭で話すより便利ということからEMAILやテキストを使うのではないでしょうか?)

渡は小さい時にこの絵のコミュニケーションを理解していなかった頃は、パニック王子でした。

数年かけて絵でのコミュニケーションを習得していくと、パニックはなくなり、あっという間にお話ができるようになりました。絵になれるまでが時間がかかり大変で、慣れたらあとは早かったです。

現在は口頭言語での理解が進んだだめに、勉強もはかどります。最近は絵を卒業しつつある渡で、今は、100%他の人が口頭で言われたことを理解しています。けど、複雑になるときや新しいことを学ぶ時は日本でいう板書の助けも必要です。これは他の子供もそうですね。だから、お教室に黒板が存在する訳で・・。


渡の場合、言語は

手話→写真→絵カード→文字→口頭会話

で発達しました。

この発達は自閉症の中では、すごく典型的な発達です。

「絵カードを使ってしまったから、一生発語がなく絵カード」になるわけはありません。

これは、私たちは現在Emailやテキストメッセージを使ったら、言葉が話せなくなると言われて、使ってはいけないといわれたら、すごく不便になるのと同じ気がしますね。


絵カードを使ったから言葉が話せなくなる。というのは、日本にしかない都市伝説のひとつの気がします。

「コーラをのむと骨が溶ける」という都市伝説のように。実は私もこの小さい時にコーラの伝説を聞き、この都市伝説を信じてました。

この都市伝説の話は、アメリカでのベストセラー

Made to Stick: Why Some Ideas Survive and Others Die

Made to Stick: Why Some Ideas Survive and Others Die

という本の中にも出てきます。この本の著者のChip Heath教授はスタンフォード大学経営学の教授です。彼はいろいろな国に伝わる都市伝説を調べますが、日本ではこのコーラは骨を溶かすという都市伝説がある。と取り上げています。

けど、いまだかつて日本人は

「コーラを飲み過ぎて骨がとけてグニャグニャになった日本人に会ったことがないのに日本人は信じている。」

と書いています。けど都市伝説を信じているのは日本人だけでなくて、アメリカ人も「えっー!」と思うような都市伝説を信じています。

アメリカの都市伝説は、

「ケンタッキーフライド・ネズミ」(ネズミの肉がつかわれている)

万里の長城は宇宙から見える唯一の人間が造った建造物だ」(万里の長城は厚みがないので、それが見えたら、高速道路も見える)

というのがあります。



話がそれましたので、元にもどして自閉症の言語発達。

渡の場合は、手話→写真→絵カード→口頭会話というように発達しておりますが、渡の同じクラスだった子どもたちも、やはり同じような発達を示しています。(渡の同級生はみんな高校生になりました。たくさんの同級生がいるねぇ・・:遠い目)

たしかに、この課程のどこかで止まってしまう方もおられるのは事実ですが、それは、絵カードを使ったからというより、そこが個人の発達の差かもしれません。



私たちがいくらがんばっても、100m走を13秒切れない人がいるのと同じように。です。走るの嫌いな子供もいるんです。

ですので、大事なことは

「どのような形で、コミュニュケーションを子供ととるのか?」ということですね。

私たち大人は子供に注意する時に

「だめよ。それすると、危ないから。」

と注意しますが、なぜ危ないか?は、毎回事細かに説明しない。ところが、自閉症の場合

「どうしてそれがだめなのか?」

という細かい説明を本人が一番理解できる方法でわかりやすく説明し、理解すると再度その「危ないことをする確立」は健常児より少ない気がします。



さて話はかわって、私のダイエット。本日は、Slim up slimが使えませんでした。仕事の関係上、外食ばかりになってしまい・・。

こういう日は思った通り、体重のマイナスはなし。きのうと同じ体重です。ダイエット始めて、-0.9kg

で止まっている私です。ここからの壁は厚いかも・・。