自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

カリフォルニアに住んでいる私は、現在10歳の自閉症の子供をここで育てています。ここでは、自閉症の数は、1000人に5人とまで言われるほど。

1歳のお誕生日の時に、

「あっ、このコ発達になにか、問題あるな、確実だな。」と思って、いろいろ調べていました。で、意を決して1歳半の検診の時に彼の主治医である小児科医に

「こういうこと、素人がいうのもなんですが、私、この子は、自閉症だと思うのです」と告げました。そこから、スタンフォードを予約したり、近くのクリニックへ行ったりしていました。クリニックでは、どこへいっても

「もう少し様子をみましょう」といわれるばかり。

ここからの私の課題は、どのようにして、お医者さんにこの子に、発達障害があるかを認めてもらうか?というのが最大の焦点だった気がします。

早く認めてもらえれば、それなりにいろいろな療育というか、彼が生きてゆきやすい方法が探り出せたからです。

結局、晴れて自閉症の看板をいただけたのは、2歳の時。ここから、私の波乱万丈の人生が始まった・・という感じです。

けど、その診断の時に思ったことは、

「ったくよぉ。自閉症って診断するのに、こんなにかかるのかよぉ」と思ったものでした。

というのも、その頃、このあたりは、急激に人口が増えていて、小児精神科医が少なかったというのもあります。スタンフォードの予約も半年待ちでした。

私自身、英語ができないというのも、原因だったのかも・・。

けど、医者に言われた言葉で印象に残ったのは、

「普通1歳の自分の赤ちゃんを連れてきて、このコ、精神的な発達に遅れがあるということを言う母親は、全米でもほとんどいない。なのでデーターがない」ということだった。

「データーがないということは、ウィルスの発見のようにはいかないので、絶対に自閉症だ!という判断は、難しい」といわれました。まぁ、そうだよねぇ・・。そういうお母さん、少ないよねぇ・・。

と思い、

「そうですよねぇ・・そうですよねぇ・・・。」うなずきながらその話を聞いていたけど、なら、自閉症を主張してる私は、いったいなに?とちょっと自分に違和感があった私。まっ、こんなものでしょう。わが身のこと気がつかないもんなんですね。ははは・・。まっ、このあたりから、私の世界は、一気にひろがってゆくのです。

こんなにすごくて、こんなに面白い世界が広がるとは、思わなかった・・。