自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

香穂の期末テストとPepperdine大学のすごさ

香穂のシーニック・ペイントという学科の期末試験の提出作品です。1年間に習ったことが入っている写真を選び、それを絵におこすというものです。

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驚きました。なんだか、森の奥が見えそう。水面に映るお姫様の姿もすごい。

絵が立体的に見えました。

(って、言っていますが、実は私は全く絵が描けず、幼稚園の先生になれない人間なのです。)

大学に迎えに行った時に本物を見せてもらえました。担当の教授がいろいろ取りはからってくださって、親たちも見れるようにと学生の最終作品を展示してくださることになったからです。

香穂の母親である私が来たことに気がついた教授。すごく恥ずかしがりやさんだそうで、「さっー」

と、どこかにいってしまわれましたが、すぐに絵が見やすいように裏のほうに行かれて、展示室に音楽を流して下さったりしています。

やさしいねー。

香穂の両サイドのお友達の絵はこんな感じです。

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みんなこんなに大きな絵を良くかけたねー。


香穂はこの絵を書く時に、時間をかけて描いたそうです。ところが、ささーっとやってしまわないとへんに乾くところなどもあり、描きたいところの乾き具合を加味して次々進めるそうです。相当な集中力と持続性がないとできないそうで、十何時間も筆を持ち描いていて、朝も夜中もなかったそう。ついに背中が痛くなったそうです。そういえば、丁度これをかいてる頃、明け方

「背中が痛いだけど。たぶん、筋肉痛だと思う。なにをすれば治るかな?」と聞かれたのは、このことだったのねぇ。私はてっきり運動嫌いな香穂が背筋でもしたのかと心配したのだけど。

さて、香穂の大学は、3年から舞台芸術の中での専門を決めねばなりません。

照明やマネージメント、デザイン等々あります。

香穂の大学は、学年が終わる最後に大きなミーティングが担当教授一人一人とあります。1対1で行う訳です。先生に1年の反省や思ったこと学んだことなどを話し、来年度の計画を練ります。

香穂は教授に

「来年は3年生なので専門の専攻は何にしますか?」と聞かれたので

「シーンニック・ペイント」と答えたら、先生が

「そういう専門がないからなー。けど、香穂は絵がうまいからねぇ。じゃ、つくるか。」ということになり、教授会へ。無事に香穂の意見が通り、香穂の専攻はペイントになりました。専攻が一人な訳なので、もし嫌になったりしたら、専攻をデザインに変えることになるそうです。

すごい話です。香穂に

「すごいね。専攻ができちゃうんだ。」と言ったら

「あのさー。私立の大学と国立の大学(UC)などの違いは、たぶん学生が大学にあわせて学ぶのが、UC系。うちのような小さめの大学は大学が個人個人に合せてくれるのよ。だから、私のように特殊なことをしたい人間は、助かるのよ。」

と言ってましたが、これはPepperdineの懐の深さ。

まじめにやって実績をすこしづつ積んでいけば大学のほうもつき合ってくれるのでしょう。よかったね。自分にあった学校に行けて。

さて、どこまで伸びるのか、楽しみな香穂の来年です。