娘がスコットランドのほうにいます。行く前から最初の1週間は、スコットランドを知るために、すごく田舎のほうにいく。そこはネットは使えないので、連絡はできないからね。
と何度もいっていましたが、大学でも舞台の準備&練習がはじまると、1ヶ月なんの連絡もないのは、ざら。なので、こちらは、日常はなにもかわらず。どうも現在いるところは、ここ。グレネルグ。Glenelgという町の様です。
そんな彼女から10日以上ぶりに連絡がはいりました。
ただ写真が送ってこられて、
「これ好きでしょう?」
だった。
訳わからん。
後に文章が送られてきたのですが。
これは、いま、ホームステイさせてもらっているおじさんの友達がジプシーで、その人のコーヒーショップ。こういうの好きでしょう?
えっ。。。。屋根の上に花がさいてるよ。
けど、確かに好きな私。
今日はネットがつながったらしく、久しぶりに様子を聞きました。
初日は山上りとか、ハイキングとかをさせられたそうです。ホームステイ先のおじさんは犬を2匹飼っているのだけど、その犬はちょっとやっかいだったそうです。
というのも、人様が苦手で、誰にも懐かないそう。なので、おじさんがすべての面倒をみなければならず。子育てした方なら経験のある「人見知り」みたいな感じです。あの時期って、母親にべったりで結構疲れますよね。おじさんも結構疲れているらしいです。けど、おじさんがアメリカからきた彼女たちのガイドもやってくれていて、険しい山道をつれていってくれるそう。友達はダウンしていたようですが、我が家は香穂も運動が苦手、渡もいまいちなので、ハイキングはよ~~くつれていっていました。山の中なら渡が叫んでも大丈夫だし。なので香穂はちょっとした山道なら慣れています。数日のハイキングなら平気。
山登りする朝。集合したら、なんとこの2匹の犬がもう香穂にべったり。たしかに小さいときから犬に好かれていました。8歳の時に、身長の1.3倍くらいの犬にとびつかれて、押し倒されて、顔を嘗められたりとか。とにかく猫も犬もよってくるのです。自閉の弟の世話を小さいときからしていたので、世話好きオーラがでているのかもしれません。おじちゃん、大喜び。
香穂。今日は香穂は、その犬たちと山上り。途中羊もいるけど、ここでは犬が羊を噛んだら射殺だから、羊を噛まないようにね。その犬はもともと羊を追うための犬だから、どうしても血がさわぐようで、羊を追っちゃうからね。気をつけて。
えっー射殺???で、羊を元々追う?
これは大変、大変だぁ!!と思い、
おじさん、犬の散歩用のひもを貸してください。
ひも??そんなもんないよ。ここでは犬にひもつける人なんていないさ。
えっー普通に山登るだけでもしんどいのに、この人見知りの犬を2匹もつれて登る訳?と思ったそうだ。
まー犬が嫌いな訳じゃないので、承諾して登ることに。
小さな町を通ると町の人たちはほとんどの人が犬を飼っていて、さらにみんながどの犬がどこの家の人の犬かを知っているそう。で、みんなひもなどつけてないので、犬があちこちに居る感じだそうです。
香穂が犬をつれてると
「おっ!めずらしい。おじちゃんのところの犬だね。なついたんだ。そりゃ珍しいわ。」と行き交うじーちゃまたちに言われて名物者の香穂。
羊追いをする犬たちを香穂が追い立てながらの山登りになったそうです。どっちが犬だが。たぶん、この犬はこんな感じの犬です。でかい!
コリーの大きめかな?
のぼっているとやはり羊に会ったそう。すぐに追おうとしたようだけど、香穂の静止をしっかり聞いていい子たちでほっとしたそうです。
5時間の山登りを終えて町におりてきた香穂。
香穂は
「この町だったら渡へのお土産の機関車トーマスをうっているかも。本場で買うと喜ぶかも。」と思い、町にでたそうです。町でトーマスのことを聞くと店の人はみんなトーマスは知っているのですが、販売はしていない。けど、カーズのおもちゃはあったりするそう。町を歩いていると、あちこちに放し飼いにされた犬が。
目が合うので、怒る理由もなく、にこっと笑ったら、一匹。また一匹と犬がついてきたそう。香穂は
「ついてきたら駄目だと思う。」
と説得したけど、どうもぺったりくっついてきたそう。なんだか、あまりに冷たくするのもかわいそうだと思ったようです。どうしようと思っていると、夕飯の時間に遅刻しそうになったので、あわてて家にもどると犬の行列が香穂の後ろに。
おばちゃんが
あぁあぁ~。何があったの?
と聞くので、
わからないのですが、目があうので、笑ったらみんな付いてきちゃった。
と説明すると、
じゃ、一匹づつ返しておいで。これは、2軒となりのジョンさんのとこの犬。これは、3件となりのはす向かいのジョーさんちの犬で、名前はマックス。これは、まっすぐいったコーナーのところの...。あれ?おかしいわねぇ。マックスはひとみしりなのに。
などと言いいながら、各家を教えてもらい、返却へ。
すべての犬を各家に戻してホームステイ先にもどったら、
香穂、あなたは絶対に犬を飼った方がいいわよ。犬を買うと他の犬は着いてこないわ。そうじゃないと、みんな付いてきちゃうわ。
えっー無理です。私、大学生だし。どこで働くかもわからないし。と話したそうだ。犬にしっかり好かれた香穂でした。
さて夜になり、大学生みんなでお酒を飲みに行く話に。スコットランドは18歳以上は、飲酒可です。おじさんも
「いっておいで!」といってくれたのですが、お酒に強くない香穂は、
「のめないんです。」
と言うと、
「ビールをスプライトで割ったのがあるから、それ飲んでごらん。」
と言われて、BARへと。
ところがBARは、犬が居る訳ではなく、田舎町の人たちの中年の人たちが居る訳で。
みんなが香穂をみると驚いた顔をするそう。
どこからきたの?
「アメリカからですが、私は日本人です」
と答えるとみんなドン引き。
離れて行ったそうだ。遠巻きに香穂のことをじろじろみるそう。この田舎町では、誰も日本人を見たことがないそうです。年取るといろんなことを気にしなくなるのかもね。
人間は犬ほど甘くない。
しょーがないので、友達と飲んでしばらくしてから、帰ったそう。
そんなこんなでスコットランドの毎日は暮れて行くそうです。
けど、宿題はすでにしっかりと毎日でていて、アメリカに居るのと同じくらい勉強は大変ということです。
すごいねぇ。まーがんばって日々を楽しく過ごしてほしいもんです。