映画「海洋天童」をDVDで見ました。アメリカでは、Ocean Havenという名前です。こんな映画
Netflixで頼んだので、会社に到着しました。
夕方、開発リーダーが
このNetflixは中身は何ですか？
と聞くので、
あっ、それ、自閉症の映画だよ。リーダーも参考になるから一緒に見ようよ。
ということになり、会社で見ました。
1時間半の映画ですが、もう出だし1分で私、号泣。この映画は
「自閉症はこんな感じじゃないし、一人一人違うし・・。」
とかいう意見も出るかもしませんが、私はもう個人的に、どの場面でもこの親御さんの気持ちがわかるのです。なので、もう涙がとまらない。
リーダーは、「困ったなぁ・・・。」という顔をして、見てましたが、なにも言わず。泣き続けてみた映画は、画面がくすんで字幕は読めなくなるところも出てくるし、ずるずる・・なので、リーダーはすごくうるさかったと思う。後半は鼻が詰まって息が辛くなって来た。
内容は、ネットのいろいろなところで出ているので、ここでは言いませんし、ストーリーになんだかんだと言うつもりはありませんが、見終わってからリーダーは
重い映画ですね。
と言ったまま。私はテッシュの箱の中身が3分の2はなくなったので、感想を言おうとしても涙がでてきて、10％も言えない。リーダーもぐすぐすと泣き続ける私に何も言えず・・。理系の彼は、感情を表すような言葉で慰めたりはしないので。けど、ただぼーっと見てるのもと思ったようで、リーダは黙ってごそごそしはじめた。何してるんだろ？と涙目でみてたら、こんなことしてました。
私が
リーダーさぁ・・私は泣き続けてるわけじゃない？大丈夫ですか？とかさぁ。そういう言葉はかけない訳？
と聞くと
だって、ゆみさん、これは映画の話ですし。映画の中のことです。
だったら、人が泣いててもアイスクリーム食べる訳？
ゆみさん、欲しいんだったら、欲しいって言ってください。つぎますから。
私がこれだけ泣いてるのに、欲しいんだったら言って下さいだって！？？
・・・・・・・・・・・そりゃ、欲しいよ。
というので私の分のアイスもついでくれました。
落ち着いてからリーダーとは、
たとえ全部じゃなくても一部でもあの自閉症の人が伝える事ができれば、状況はかわりますね。映画でも自閉症の人は周りがわからないような言い方してる部分がありましたが、まったくわかってない訳じゃないんですよねぇ。僕がいままで多くあった自閉症の人たちは、なんとなくわかってるなっていうのは、こちらにもわかりましたし。
と言う話になりました。リーダー自身も学校周りやご家庭周り、ボランティアなどを多々やっていますので、結構な数の自閉症に会っています。やっぱVoice4uは、もっと進化させていって、多くの人に使ってもらいたいねと話しておりました。
数時間経ち、帰る前にリーダーに聞かれた事は
ゆみさん、今まで、何回心中しようと思いました？
ということです。考えてしまったのですが、
あったのかもしれない。けど、とにかく目の前の困難な問題の対処に必死だったし、その日一日を終える事に必死だった。一つの問題は解決するきざしが見えても、もう次の問題は発生していて、先のことよりも
「今、この時」
が、必死だったと思う。さらに私の場合は香穂がいたので、香穂は渡よりも年上だったし、彼女を一人にする訳にはいかないので、たぶん心中という選択肢はなかったなぁ。あまりに渡は問題行動が多かったので、心中する時間もなかったのかもしれない。ただ、香穂がずっと心配だったなぁ・・。彼女はやはり全てわかっているだろうし、彼女に恐怖心を持たせたり、心配をさせてはいけないので、とにかく子ども2人は、笑って過ごせることが大事だった気がする。渡に関しても、とにかく毎日楽しく過ごさせないと。それは我がままを通して楽しいということじゃなくて、渡が楽しいことを見つけないと、と思っていた。将来って一日一日が積み重なって将来になるので、毎日楽しくすごせれば、その積み重ねでできたものは、たぶん、楽しいものになるだろうと思ってた。なので、一日をなんとか楽しく過ごす事には必死だったんだと思う。それで渡がたとえ20歳の時になにか辛い事があっても、彼自身が自分の人生振り返った時に「けど、結構僕の人生って楽しかったよね。」と思える人生を送らせてあげたいと思ってた。
と話しました。リーダーはとても驚いていたようですが、やはりコミュニケーションが少しでも子どもととれれば、子育ての大変さっていうのは軽減されるのでは？と話してくれました。たしかに、私も渡となにも話せなかった時代より、少しでも気持ちがわかる時のほうが嬉しいです。
いろいろ感情を揺すぶられた映画でした。アイスもおいしかったです。ごちそうさまでした。
