自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症児のお誕生日

お友達のお子さんのお誕生日会でした。ケーキを頂き、お誕生日を迎えたお子さんの親御さんと話していたのですが、とにかく、

「よくここまで育てたね。」

という話で終始します。自閉症の子供を育てるというのは、

「死なせないように。」

ということに、注意を払わないといけない子供さんが多いのが現状です。また周りの人たちもこのことに気がつかないことが多々あります。

麻痺がある子供さんや寝たり起きたりの子供さんは、

「大変ね。助けがいるのね。」

というのが、すぐにわかります。自閉症の子供で、多動が入る場合は、

「元気でいいわね。」

と言われることも多々あり、いったい何の助けがいるのかが、周りの人たちも、即、わからない。ということがあります。


自閉でも元気ゆえに、事故に巻き込まれることも多く、巻き込まれた時も、自閉の本人が、他人や大人に助けを求めることができない場合が多い訳です。

そういう子育てを強いられている訳ですから、育てるのも大変です。お誕生日を迎えるお子さんにおめでとうは、もちろんのことなのだけど、やはり私は、御母さんに言いたい。

「ご苦労様。ここまでよくぞ育ててきました。すばらしいです。あなたの日々の努力と、忍耐と、愛で今日の誕生日を迎えることができました。おめでとう。そしてありがとう。」

と言いたいです。お父様ももちろんのこと日々の努力があるのですが、やはり、お誕生日の今日は、大変な思いをして、産み、診断というハードルを乗り越え、特につきっきりで育てた御母さんは、本当にえらかったと思います。心をこめて。

「お誕生日おめでとう。」

全国でも自閉の子育てに四苦八苦してるお母様方。少しくらい、引き戻ってもいいんです。明けない夜はありません。もどってもまた、少しづつ進んでいきましょうね。